小田代神楽「御神楽」@2020第45回胆江神楽大会
さて本日からは、令和2年8月22日に奥州市水沢鎮座日高神社において催行されました第45回胆江神楽大会のリポートとなります。
この神楽大会は、日高神社の夏季例大祭の奉納神楽として昭和51年に始まったものです。
胆江地方神楽振興協議会の主催で開催され、毎年開催されてきただけに今年はコロナ禍によりその判断が難しいものとなりました。しかしながら、神楽は本来の役割は災厄が起こった時に神に祈り、その加護を受けるためになされてきたもの、それ故にむしろ祈祷を目的としてやるべきだという及川会長さんの熱意と、それに賛同した各団体の協力によって実現したものです。
もともとこの神楽大会は神楽殿前の広場が客席だったため、三密を避けながら、参観者の住所氏名記名・手指消毒・マスク着用を徹底した。また神楽舞台やマイク、座布団に至るまで出演が終わるたびに消毒作業をするなど、手厚い対策をとっての開催となりました。改めて関係各位のご尽力に敬意を表します。
ということで、当日プログラムは下のチラシのとおり。
今年は「悪疫退散祈願神楽奉納」としたため、式舞を中心に演目選定し、神楽の祈祷舞によっって悪魔を祓いのける大会となりました。
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さて、最初は小田代神楽の御神楽です。
その前に、小田代神楽さんの由来について定本より。
「明治二八年一○月、部落の氏神五十瀬神社に神楽を奉納するため、氏子総代の植田喜作が庭元となり、羽田の鴬沢神楽から師匠を招き指導を受け、小田代神楽を創設した。
初代庭元植田喜作、二代及川春治、三代及川清志四郎、四代~五代及川篤男である。」
とあります。初代の植田喜作が指導を受けたのは菅原金之丞とあるが、金之丞は千葉栄佐衛門とともに瀬台野神楽を立ち上げた人物であり、後年田原の蟹沢に婿入りして蟹沢神楽を創設し、周辺の地域にも神楽指導をした。
そして現在の第六代目庭元は及川章さんです。
さて、御神楽です。
瀬台野系の南部神楽では、御神楽装束は千早に袴が通常の装束ですが、鳥舞の女性姿は振り袖としています。この日は女子神楽の舞ということで黒振袖です。
瀬台野系では表舞の御神楽に対して裏舞は鳥舞となっていて、ともに四人舞としている。
どちらも初舞の演目で、ゆるやかなネリ舞と急調子の崩し舞の構成になっている。
この同級生同士の連舞は久しぶりだったのではないでしょうか。
動画でどうぞ
