七難即滅を祈祷! 平倉神楽「権現舞」@2020遠野座 夜神楽
さて本日は、遠野座夜神楽の続きで平倉神楽の祈祷権現舞です。
権現とは早池峰神楽では神の権現、即ち神が仮の姿で人々の前に現れるということです。
岳神楽に伝わる宝暦9年の伝授書にはこうあるとしています。
「権現は伊吹神の御姿なり、門戸にて舞うこと 家内安全、悪魔降伏、怨敵退散、七難即滅、七福即生 云々」
伊吹神とは祓戸の大神であるとし、大祓詞にもあるように罪穢れを祓いのける神々で、瀬織津比咩神、速開都比咩神、速佐須良比咩神であるとしている。
このうち瀬織津比咩神は正に早池峰山の御神体であり、権現舞はその神様の御加護に預かる舞ということです。
まずは下舞から。
平倉神楽の権現様です。
ところで権現様の体幕は麻布二反半で作られていますが、そこに染め抜かれている紋章(白線)には重要な意味があるということです。
早池峰系神楽の体幕は通常七本、五本、三本の白線で、これは天神七代、地神五代、三貴子神を表すということですが、早池峰大権現に限っては一六の白線です。
これを称して一六の染め抜きといい、早池峰大権現の神格を示す社章であるということです。
続いて別当役が出て米と酒を権現様に祓い清めてもらい、最後に手柄杓の水を清めて火難消除の祈祷をする。
コロナ退散の祈祷の意をこめての権現舞でした。
動画でどうぞ
