岳神楽「龍殿舞」@2009賢治のイーハトーブまつり
さて本日は平成21年7月5日に花巻市宮沢賢治童話村で行われた賢治のイーハトーブまつりから岳神楽で龍殿です。
この舞は、本田安次によれば平安朝後期の記録によれば修生会の記録の中に「龍天・毘沙門・鬼」という記述が見られ、当時の方呪師がこれを執り行っていたという。
その流れを受けて修験山伏が加持祈祷の中でこの舞を意義付けたということも推量されるであろう。
ともあれ、山伏神楽においての龍殿は法印神楽の両天と同じ意味合いを持っているものの、その期待されるご利益(?)の違いから舞われる形式は異なる。しかしながら、共に四方の邪気を祓う舞として重要な位置づけをされている舞である。
後半は面を外しての荒舞となるが、刀を力強く振り回して悪疫退散の祈祷舞をする。
最後に二人舞のアクロバティックな所作が続くが、これは観客の趣向に寄り添うとともに、古くは修験者の超人的な験力を誇示する業であったに違いない。
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