雄勝法印神楽「魔王」@2012雄勝新山神社祭
さて本日は、平成24年11月4日に行われました、宮城県石巻市雄勝町上雄勝鎮座の新山神社の再建を記念しての雄勝法印神楽奉納から魔王です。魔王はまた、魔王退治とも魔王責めとも呼ばれる演目です。
この演目は手足の爪を抜かれて、高天原から追放された素箋嗚尊が主人公の筋立てです。
自分がわがままであった事を悔い、善い神になろうと諸国を巡って修行を積んでいた所、魔王魔神が出没して邪魔をするので、生業が出来ず悩み、苦しんでいる住民を見て魔王•魔神を服従させるなどして、安住楽土を築いてやると約束した。
最初に物語を説くツケが出て神談記
知慶
「夫、我が朝の主天照大神は、猿田彦の道たる人倫の本源を広めんと、如何程か生成を成し給う所に魔王、魔群を引率し、来たって種々の妨げをなす。
如何に素箋嗚尊は無きかやの。」
素戔嗚尊 「応 これは何事にて候やの。
大魔王幾千万来ると我が威、神力を以て忽ちに退治し、たとえ地を分け降るとも、追い返し追いかけ退治申さんやの」
道化太鼓に変わり魔王三人が出て五尺程の青竹を持ち、潜りっこや道化た舞をひとしきり。
果ては客席に向かって愛嬌を振りまく。会場も大賑わいとなる。
素箋嗚尊が踊り出て、魔王と戦いになり、ついには素戔嗚尊が魔王を退治する。
素戔嗚尊「応 この国は神国なり、幾度か来たって害をなすとも、我れ又是の如し、依って再び来って害をなさずと、汝ら己々手形
をせよ、然らば六天に帰すべし、如何に如何に」
一人の魔王、扇の上に手形をのせ尊に差し出す。
魔王「然らば再びこの国に来って害をなさず、依って手形を差し上げ御赦免、御赦免。」
最後は御神楽で舞い納めます
動画でどうぞ
