大畑平念仏剣舞「本剣舞」@2010第44回胆沢郷土芸能まつり
さて本日は、平成22年11月28日に行われた第44回胆沢郷土芸能まつりから大畑平念仏剣舞で本剣舞です。
大畑平念仏剣舞さんは「胆沢の民俗芸能」にも表出はしていないが、昔から朴ノ木沢念仏剣舞と同等の活動をしてきているようです。
由来について
明治15年 渡辺亀太郎を庭元に朴ノ木沢剣舞の支部踊組として始まる。
大正10年 朴ノ木沢剣舞の女剣舞としての形が確立。
昭和49年 渡辺庄市を庭元として再興
昭和60年 「大畑平念仏剣舞」として再出発
現在は、4代目の庭元を中心に14名の女性会員で組織しています。
ということです。
最初に廻向と胴取の跳ね胴です。
本剣舞は、高館物怪とも阿修羅踊りとも称される演目で、念仏剣舞の中でも特に重要な部分です。
そして、更に重要なのが赤い装束に猿面をつけたサルコです。
民俗芸能では、しばしば猿が重要な役目を持つ登場者として表出されます。
それは、神仏の化身であったり、人間の善意や滑稽味の比喩としてのそんざいであったり、とにかく見るものを楽しませる存在として観衆に対して提示されてきました。
そして、その装束がいわゆる厄払いの赤色の装束を纏っているのだから益々その験力が誇示されます。
そうした中で、様々な障碍に苦しむ亡者たちを済度するために神仏が折伏し、結果鬼神がやがて衆生を鎮護する守護神jへと変容しながら民衆を救うのだということを教え諭すことを目的としたであろうことが理解できます。
打ち続く戦乱、飢饉、苛烈な重税に等に喘ぐ民衆が、何かに縋るべく気持ちを念仏に寄託し、ひいては念仏剣舞を踊る、あるいは接することにより、その功徳を受益することを願いながら、そして念仏唱和しながら踊りを見つめていたのだろうと思うのである。
動画でどうぞ
