早池峰大償神楽「天女」@2010夜神楽の舞
さて本日からは、平成20年7月5日に花巻市仲町三の丸公園にて開催された「夜神楽の舞」から早池峰大償神楽で天女です。
新型コロナウィルス対策で益々祭りやイベント等で人が密集するものが中止となってきています。困ったことですが仕方ありません。なので暫くは過去のお蔵入りファイルを掘り続けることとなります。
さて、この夜神楽の舞というイベントは、花巻市内の神楽を集めて昔の夜神楽の雰囲気を市民に楽しんでもらおうという企画だったと聞いています。この日ステージで演じたのは岳と大償と上根子の三団体でした。
さて、天女です。
早池峰神楽の女舞の中でも、執念ものではなく女神を扱った演目です。
筋立ては善光寺如来を慰めようと如来堂に集まった神々でしたが、順番とて諏訪の神女が一舞して興じると、それにつれて神々もおおいに囃したというめでたい内容です。
幕出しは 〽 明日は祇園の祀り事 いざさらいでて あそぶなり
天女が扇を採って緩やかに舞います。
本田安次の「山伏神楽・番楽」ではこの天女の舞のうち開扇の舞についてこう評している
「この天女の型は南部神楽の女舞の中などにも好んで取り入れられているのを見る。二本扇を使って舞うのは、ほぼこの天女の型と見ていいらしい」 かけ歌はエーハイトリラ など(以下略)
確かに南部神楽の一部の団体では女舞においての胴取歌は「とりらとりら」となっている。
開扇の美しい舞ですが、そのストーリーも興味深い
祇園の神を慰めようとした神々は
「笛は熱田の明神の役となり、北野は天満天神、天王達のおしませたまえば宝なり、後ろは岩神、前はかのと、左は山王、右は稲荷、天の岩戸に神遊ぶ」
とて、神遊びをするなり。
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