八幡神楽「岩戸開き、鶏舞」@2010第17回遠野郷神楽共演会
さて本日からは、昨日書いたようにしばらく祭りや芸能を見る機会が激減していることから過去分ファイルの中から掘り出して掲載していきます。
ということで、平成22年12月24日に遠野市青笹町のたかむろ水光園で開催された第17回遠野郷神楽共演会から八幡神楽で岩戸開き、鶏舞です。
その前に八幡神楽さんの由来について
「八幡神楽は遠野山伏系の神楽で、明治維新前までは遠野一円の山伏が集まって神楽を奉納し、明治になって修験廃止後に上組町の竜法院が中心となって神楽組を結成したのが始まりということです。
早池峰神楽を元にしながら浜神楽等の影響なども受けながら独特の奏楽と舞が展開されます。」
遠野の神楽は大出早池峰神楽系統の神人派と里に道場を開いた羽黒派山伏達によって伝承された山伏派、それに岳・大償の系流が混然となっている。
その中で、山伏神楽について類家英一郎編集「遠野の郷土芸能」にはこう説いてある。
「山伏神楽が明治以前よりなされていたものには、一応、附馬牛の意楽院が伝えた和野神楽、今は断絶した宥永宝明院の神楽(山本家の先祖)、遠野の御蒼前神楽、良厳院の八幡神楽などであろう」
ということなそうです。
八幡神楽の他と異なる大きな特徴に、岩戸開きを最初に舞うということがあります。
これは天照大皇神が岩屋から出て世の中が明るくなったことを祝って神楽が始められたことを象徴的に扱っているようです。
そのため、岩戸開きが終わっても太鼓が鳴り続けて、途切れること無く鳥舞が始まります。
三人巡りです。
ところで遠野山伏系の鳥舞は三人舞が多いのですが何故だろう?
南部神楽でも古い系統の団体でも鳥舞は三人となっているし、御神楽を「三神楽」と称して三人舞を伝承している団体もある。
動画でどうぞ
