小瀬川神楽「権現舞」@2020円万寺系神楽初舞
さて本日は、円万寺系神楽初舞から小瀬川神楽で権現舞です。
小瀬川神楽の由来について
「小瀬川神楽は、花巻市湯口地区に伝わる円万寺神楽から伝授を受け、大正7年2月19日に舞初めを行ったとの記述があります。師匠の円万寺神楽は、花巻市膝立観音山地区に伝承されている山伏神楽で、もと同地にあった「円万寺」に付属したものといわれています。その独特の舞振りから円万寺系と分類され、市内でも円万寺神楽、小瀬川神楽、上根子神楽の3団体のみで伝承されています。
円万寺系では、権現様が捧げ物を一端飲み込んでから吐き出すという所作を行いますが、これは岩手県北部から青森県南部にかけて広まっている神楽と似ています。
代々先輩からの指導を受、設立当時の円万寺神楽から伝授されたとおり、原型を崩すことなく継承しており、平成11年(1999
年)に花巻市の無形民俗文化財の指定を受けて現在に至っています。」
ということのようです。
まずは下舞から 扇を持って四方印で舞います。
こちらが小瀬川神楽の権現様、黒の毛采ですね。ちょっと怖い系の顔をしていますが、悪魔祓いに験力ありそうです。
別当さんが柄杓で火伏せの祈祷です
最初の紹介にもあるとおり権現様が捧げ物を一端飲み込んでから吐き出すという所作ですが、これは秋田の番楽や北上の大乗神楽でもみられます。隣接芸能の相似形といえます。
次に刀の飲み込み
最後は飲み込んだものの吐き出しですが、白い布に関しては結び目を付けて吐き出すという点に意義があります。
権現様の力によって物事が成就するということと、修験者の験力をも表しているのだと思います。
最後になりましたが、円万寺系の神楽はまだまだ謎の部分が多く、若い伝承者もたくさんいるので、これからも大注目です。
動画でどうぞ
