円万寺神楽「八幡舞」@2020円万寺系神楽初舞
さて本日は、円万寺系神楽初舞から円万寺神楽で八幡舞です。
円万寺神楽の由来については確かな記録がないとされるが、北松斎が花巻開城の頃から円万寺別当一乗院に神楽を修していたという。
次のような伝説がある。
「北松斎が稗和二郡の領主として花巻を中心に善政を行なった。さて祭のとき御興が重くて動かない。
居並ぶ神主、山伏たちに祈願させたが動かない。家来のなかで坂上田村磨が勧請し、また前領主の碑貫般が信心している円万寺円通菩薩を念じ、その権現の神楽を奉納させてはというものがあったので、早速円万寺神楽を召して御輿の前で権現を舞うたところ不思議に御輿が軽くなり、めでたく渡御することが出来たという。
松斎は非常に喜び百石の扶持を与えようとしたが、これを辞退して花巻三郡(稗貫、和賀、志和)の霞をいただいたといわれている。
この話は次のようにも伝わつている。北松斎と円万寺別当一乗院は非常に親しかつた。
一乗院は声が高く「今行くぞ」というと城まで聞こえ、松斎は酒をわかして持っていたという。
さて松斎がなくなつたとき、多くの別当をたのみおがんだが、貧しい円万寺別当はよばなかつた。いざ行列となつたとき棺が動かなかったので、円万寺別当を呼んで棺の前で権現舞を行ったところ棺が動いた。」
そういった訳で、現在も花巻まつり(鳥谷崎神社祭礼)では、円万寺神楽が神輿に供奉している。
昭和51年に記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財に指定されている。
さて八幡舞 幕出しは
〽 ようよう急ぎ行くほどに ようよう急ぎ行くほどに 八幡の社に着きにけり
鳥兜に鎧の衣装を身に着けて誉田別命が出て、次に誉世別命が舞い出る。
幕内から祈祷の舎文がかかります
〽 峰高く枝をつらねて鳩の峰 曇らぬ御代は久方の 月の桂の男山
げにそやけきにあつかりにきて 神に祈りは運ぶなり 君万世と祈るなり 君万世と祈るなり
〽 おうこのところに八幡大菩薩天降せたもう程に
願主 家内安全、火難消除、疫病退散、五穀成就 如意満足を守護せしめ給う
これより面を外してのクズシ舞
四方に矢を射て悪魔退散を祈願した後、扇と錫杖にて舞い納めます
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