長志田念仏鬼剣舞「早念仏、讃、神楽殿」@2019第39回金ケ崎町郷土芸能発表会
さて本日は、第39回金ケ崎町郷土芸能発表会から長志田念仏鬼剣舞で早念仏、讃、神楽殿です。
由来について
「明治16年西根谷地千葉久之丞から千田栄二郎に、更に大正5年扇良吉に伝えられたものを、高橋貞三郎、小野寺運作が長志田念仏鬼剣舞として発足、更に昭和27年高橋亀寿、佐藤久一が部落に呼びかけて復興したものである。
その後、昭和50年から佐藤英二郎が庭元となり、伝承人である及川富治、高橋繁雄を師とし、部落の婦人による女子念仏鬼剣舞を結成し今日にいたつた。
この度、地域の若者達が長志田鬼剣舞を末永く後生に正しく伝承すべく高橋利幸をリーダーとして、伝承人及川富治、千田広治、氏家進、高橋繁雄、斉藤斉、佐藤幸一郎を師として、ここに長志田鬼剣舞を結成いたしました。」
とあります。
装束こそ和賀系の剣舞風ですが、舞い方は胆沢の念佛剣舞です。
この辺がこの踊り組の名称どおり念仏系と風流系の剣舞のハイブリットな感じとなっています。
位置的にも胆沢と和賀の中間地点ですからさもありなん。
これは今後注目すべき剣舞組かもしれませんね。
面が黄面のみというところが念佛剣舞らしさを表しています。
ところでこの日の演目に神楽殿という珍しいものがありました。当日プログラムにはこう説明しています。
「筑波山にある男女二柱の神が奏楽したといわれる神楽の様を模して舞い、天下泰平、子孫長久を祈るもので、飛び跳ねて悪を地下に封じ込める踊りなどがあり、鬼剣舞の華です」とあります。
念仏剣舞は神仏混淆の修験的要素で構成されていたものが、神仏分離以降に神道的な神楽舞や御幣を持って舞うものが中断されたという。滑田系の三人加護や狐剣舞もそういった神楽要素のものなのですが、神楽殿もそういった系統の演目だったのかもしれません。
動画でどうぞ
