長下田神楽「仏教説話高野山物語 石童丸」@長下田神楽創立70周年記念奉納神楽
さて本日は、長下田神楽創立70周年記念奉納神楽から仏教説話高野山物語「石童丸」です。
今回の上演会は創立70周年を祝って地元で行われたわけですが、その周知ポスターが第9区集会所に貼られてありましたが、演目まで書かれていてわかりやすいです。
ということで、神降ろしの豊里舞、鶏舞と式舞が行われ、ここからは「段ごと」と称する劇舞が始まります。
この日最初の段ごとは、石童丸高野山での場面です。
さて、演目の高野山物語より石童丸ですが、これは仏教説話による奥浄瑠璃などから伝わった物語です。
九州筑紫の国の侍である加藤左衛門繁氏がある時に自分の身上に疑問をもって、妻子がありながら出家して奈良の都へと去ってしまった。
やがて14年の月日が立ち、その子石童丸が自分の身寄りが無いことを怪しんで親代わりの上人に尋ねます。
高野山の苅萱道心が父親だと母に教わります。
石童丸が単身で女人禁制の高野山へと登りますとそこには一人の僧侶が、
石童丸は苅萱道心に父親だと名乗りをあげてほしいと懇願しますが、仏道に入った身で妻子に執着することはまかりならんと、
石童丸におまえの父親はもうこの世にいないから、早く母親のもとへ帰られよと諭します。
石童丸物語は中世以後、高野聖の一派である萱堂聖によって全国に広められましたが、江戸初期には説教・浄瑠璃から琵琶歌となって広められたということです。
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