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2019.09.07 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

城生野神楽「奉納神楽「お山掛け」」@第59回宮城岩手選抜神楽大会

さて本日からは、9月7日に宮城県栗原市若柳鎮座の若柳妙見北辰神社にて開催されました第59回宮城岩手選抜神楽大会のリポートとなります。

そして、審査結果です。(敬称略)

団体賞:優勝 達古袋神楽、第2位 中野神楽、第3位 大森神楽
個人賞:太鼓の部  佐藤 高広(中野神楽)、舞の部  遠藤 英樹(川北神楽)、声の部   森田 時雄(沢辺神楽)
特別賞:菅原 信二(平形神楽)、 佐藤 吉訓(大森神楽)



この神楽大会は文字通り北辰神社の例祭に付随する神賑ですが、招請された神楽団体の実力を競う大会でもあります。
ここ2年程は会場が諸般の事情で地区公民館での開催でしたが、やはりそれでは奉納にならないという若手神楽衆の熱意で再び神社境内に掛け舞台を設えての開催となりました。会場の準備や後片付けを考えるとこちらのほうが大変な労力となりますが、あえてこの形式にこだわった若手神楽衆に拍手を贈りたいと思います。

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ということで、最初は神事に伴う奉納神楽で城生野神楽のお山掛けです。

その前に、城生野神楽さんの由来について定本より

「嘉永年間(一八四八)富野城生野の富助が岩手県西磐井郡萩荘村市野々、自鏡山の山伏神楽を習得した。後部落の若者達に指導して城生野神楽を創設した。
以来城生野神楽は、山伏神楽の正統を保っているので宮城県北の神楽の総元締である。
初代庭元千葉幸之進、現在の庭元加藤義勝は五代目である。
昭和三六年一一月、築館町の無形文化財に指定されている。」

とあります通り、幕末に自鏡山の法印神楽を習得して以来、明治中期に阿久戸神楽に伝承したのを初めに、栗原地方の十数団体に神楽伝授を行なってきた団体であります。現在の代表は佐藤安美さんです。

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お山かけは、いわゆる祈祷舞で、神事が行われる社殿内あるいは祠の前にて奉納されるものです。
南部神楽では、山上の神様の前で、平和安穏や五穀豊穣等を祈祷し、その後で麓の社殿境内で劇舞を演じるのが常でした。

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したがって、この山上の神楽(上げ神楽)は、南部神楽の中でも宗教的意味合いの深い祈祷を根本とした演目になっています。
これはお山かけの詞章の内容を聞くとよくわかります。

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北辰神社氏子一同の五穀成就、平和安穏などを祈願しつつ神楽大会の無事も託して舞い納めます。

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動画でどうぞ

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2019.09.07 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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