救沢念仏剣舞@第53回岩泉町郷土芸能祭
さて本日は、第53回岩泉町郷土芸能祭から最後の出演団体、地元小川地区の救沢念仏剣舞です。
由来について当日パンフレットより
「当地の念仏剣舞は、戦国時代のころ京都の方から高貴なお方がこの岩泉にのがれて来て、何年もたたぬうちに、そのお方が亡くなられたことから、黒森山周辺の部落を中心として、そのお方の霊をなぐさめるために剣舞や神楽を踊ったことから始まったものといわれています。
踊りは亡くなった人の霊をなぐさめる目的で毎年お盆に踊られてきたもので、次の8種類の踊りから構成されておりますが、さらにそれぞれが3種類の踊り方によつて構成されておりますので、結局は20種類の踊り方があるものです。」
ということですが、現在の保存会代表者は立花等さんです。
伝承している演目は しくいれ、ひろまわし、なぎなた、あや、あおぎ、たかたち、念仏。
曲、及びリズムは三拍子の速いテンポであることから、踊りそのものは激しく、踊り手は、先立ちが「おん鳥」、ほかの踊り手が「めん鳥」のかぶりものをつけ、前こみの「しく入れ棒」、扇、なぎなた、あやをそれぞれの踊りに合わせて用い、「ナムアミマダー、エ
ーダー、ハモツヨイナー、ハーミードッコイシャ」という歌に合わせて踊られる。
念仏剣舞ではありますが、鳥兜をつけた女性たちが舞手とあれば、大槌町の金澤神楽とよく似ています。
しかしながら、袴には七五三の算木模様が入っていますが、由来は如何に。
綾棒を持って舞い込み、一度引いた後にまた入り込んで前半は、念仏唄がかかる中で扇を採って輪踊りです。
次に薙刀をもって入り込んで念仏に合わせて踊り、2人1組で刀合わせなどをする。
そして、何よりも救沢念仏剣舞の特徴は、舞の所作で両手を大きく左右に広げながらフワリと飛ぶことです。
実に優美で、迦陵頻伽が天から舞い降りてきたかのような感じで、まさに盆の祖霊供養に相応しい念仏剣舞だと思いました。
最後の念仏では、整列して南無阿弥陀仏と唱えて終わります。秀麗な念仏剣舞でした。
動画でどうぞ
