土橋獅子踊@第15回全国シシ踊りフェスティバル
さて本日は、第15回全国シシ踊りフェスティバルから土橋獅子踊です。
由来については次の通り
寛文12年(1672)に土橋の住民佐藤藤作が福井県の永平寺より獅子踊りの免許皆伝をいただき当地にもたらされたという言い伝えがあります。それを記した巻物も保存されております。大正11年に秩父・高松両殿下のご高覧にもあずかる栄誉に輝いております。高擶聖霊菩提獅子踊の名称のもとになったように、土橋獅子踊は元来「聖霊菩提踊」とよばれて死者や祖先の霊を鎮魂供養して、家の代々繁盛を祈願する踊りでした。旧暦7月7日には山寺立石寺に奉納踊りをしてきております。踊りはシシ7頭の構成です。そのほかに笛、太鼓などがつきます。演目は17を数えます。
昨日の長瀞猪子が太鼓踊り系であるならば、この土橋はいわゆる幕踊り系ということになろうか。
太鼓打ちが二人別につくところや、前幕が横縞に色付けされている感じは岩手県の下閉伊地方の鹿踊に酷似している。
頭については村山地方独特の鼻が突き出た猪の様である。
額に付けた飾りによって役が異なり、リーダー格の中立獅子は御幣(ボンデンと呼んでいた)を付け、左右の頭獅子は太陽と月をつけている。
他の獅子は中獅子2人と雌獅子2人である。
背中の流しには山寺の磐司磐三郎から許しを得たという印の免許皆伝と書いた鉞をつけている。
これは山寺に踊りを奉納する獅子踊り組全部に共通している。
保持している演目は、いれは、くずし、ヒヤヒヤトレ、ダガダン、ヒャ ヒャロ ヒャロ、ヒャラロレ ヒャラロレ、デンガラカッタ、ザッコ、三拍子、カカシ、ハナタマゲ、山雲、レーヒャロ ヒャロ、ヒャ ヒャロ ヒャロ、シホガタメ、庭になごり、別れ
この日の演目は、庭揃い、いれは、くずし、ヒャヒャトレ、三拍子、唄・庭がよいとて、ザッコ、三拍子、ハナタマゲ、唄・トレトレ、シホガタメ、庭になごりであった。
いわゆる二人狂い、三人狂いのような組踊もあり、鎮魂供養ばかりでなく、風流も入りかけている感じもある。
御花と酒が上げられると儀礼的な踊りとなる。
ハナタマゲ(花手向け)では全員が蹲踞姿勢になり、中立獅子が代表で受け取る。
その際には儀礼的な唄がかかる。このへんも岩手県下閉伊地方の獅子踊りを彷彿とさせる。
土橋獅子踊は毎年5月3日に東村山郡中山町土橋の玉昌寺において奉納されているという。
動画でどうぞ
