飯野川法印神楽「所望分」@第42回石巻地方神楽大会
さて本日は、第42回石巻地方神楽大会から飯野川法印神楽で所望分です。
由来について宮城県の民俗芸能(1)より
「飯野川亀ヶ森八幡神社の前宮司でもあり、桃生町の樫崎法印神楽保存会の前会長で桃生神楽界の長老だった故榊田末寶氏が、河北地域の神楽愛好者8名に法印神楽を指導習得させて昭和56年から飯野川法印神楽として独立編成したもので、毎年4月29日の春祭りあるいは9月15日の秋祭りに当たり亀ヶ森八幡神社の祭礼に神楽を奉納、また河北五十五人の八幡神社祭礼等にも演舞を行ってきた。
現在は河北町の首藤敬一氏ほか6人の会員を擁しているが、実演に際しては桃生町樫崎法印神楽からの応援を求め、仮面や装束の大半を共用している。この神楽の代表者榊田氏は亀ヶ森八幡神社の宮司である」
とありますが、現在の代表者は首藤英敏さんです。
演目は四季分け土用の由来を説いたものです。
一年の四季を90日ずつ春夏秋冬の神々に分け与えたが、中央の八十万魂命である土の神に分け与えられなかったため、土の民(=人間)が、土中から生れ出づる恵みを受けずに困窮していたということです。
最初に八十万魂命が出て一舞します。
〽 應 自らは八十万魂命なり 天にあっては元気土徳の神、地に在りては五気元土の神 人にあっては脾土元霊の神
四季の神たちに物申さんやのう
そのため八十万魂尊が、我にも四季を分領させよと願い出ますが、四季の神々は悉く断ります。
ついには装束を改めて神戦となります。
そこへ天之御中主神が現れて、四季の内から18日ずつを土用と定めて、諸事恩恵に預かるようにと宥め平定します。
そして、世々の困りごともかように解決することを祈って、御神楽で舞い納めます。
この日は四季の神の一人に小学5年生が一人初舞台ということで立派に舞をみせてくれました。将来が楽しみです。
動画でどうぞ
