歌書神楽「風将の舞」@第35回江刺神楽大会
さて本日は、第35回江刺神楽大会から歌書神楽で風将の舞です。
歌書神楽さんの由来について
「嘉永5年(1852)1月に、土沢村(現花巻市東和町土沢)より巻物伝授。以来現八代目まで続く」とあります。
大償神楽から土沢神楽に伝承されたのが天保年間と推測されますので、ほぼ直後に歌書に伝えられたようです。
尚、翌嘉永6年には同じ土沢神楽神楽から稲瀬の佐野向に伝承されているので、伝播状況がよくわかります。
しかしながら、江刺市教育委員会編「江刺の芸能」によると「天保13年、稗貫郡大迫早池峰神社別当妙泉寺より」とあり、また「胆江地方の神楽」では大償斎部流に分類してあります。
どうなんでしょうか?
囃子方以外の役どころの名称でも推察できそうですが
太鼓 菅野珷逸
笛 菅野成子
手平鉦 菅野和則
舞手 菊池隆利
謂事 菊池 契
内役 菅野直義、千田時彦
ともあれ現在の代表は菅野珷逸さんです。
幕だし 〽 おうサンヤー 風将神なー おうサンヤー 風将神なー サンヤー
この演目は法印神楽でも山伏神楽でも荒舞として位置づけられていて、その神の強大さから尊ばれてよく上演されています
この神は、天之尾羽張命と称して建御雷之男神の父である。
天の安河の水を逆さに塞き上げる程の威勢ある大荒神であり、伊邪那岐命が、その妻である伊邪那岐命が出産に際して命を失ったことから、原因となった火の迦具土の神を切った剣であるという。
歌書神楽さんの荒舞は初めて見るので非常に珍しく感じました。
舞の内容は岳、大償の普勝と同様ですが、やはり異なる部分もあり、斎部流の面影もあるようです。
同じ江刺広瀬の鴨沢神楽さんとともにこれからも目が話せない神楽団体です。
動画でどうぞ
