黒森神楽「曳船神事~山の神舞」@田老大漁まつり2019
さて本日は、田老大漁まつり2019から曳船神事風景と、お祭り広場での黒森神楽上演についてです。
この祭りは地元の日枝神社の豊漁と海の安全を祈願する祭りとして知られていて、震災以前は田老漁港を沢山の曳船が繰り出す盛大な祭りでした。
昨年もこの祭りの曳船を楽しみに来ましたが、強風のため曳船のみ中止ということになってしまいましたので、今年はそのリベンジで出かけた次第。
今年も天気こそ良かったものの、浜特有の強風で沖合は相当船が揺れたとのこと。
漁港に近い海上には山王岩が鎮座します
その山王岩付近を曳船が巡って海上ご祈祷をします
40分ほどして神輿を乗せた船が鴎を引き連れて漁港に戻ってきます
といったところで、田老新港みなと公園では神賑として黒森神楽の上演です
黒森神楽については今更説明の必要もありませんが黒森神社の権現さまを奉じて毎年三陸沿岸部を廻村する神楽として知られています。
その廻村は宝暦8(1758)年の「宮古黒森山獅子舞廻り方三閉伊所附帳」によって延宝年間(1673~81)以前から、行われており、また、現在22頭ある獅子頭で最古の記年銘は文明17(1485)年であることから、黒森神楽の発祥は室町時代ということです。
廻り神楽としての活動は、毎年正月3日に黒森神社で舞立ちをし、岩手県沿岸部を南北隔年で回ることを常としている。
北廻りは宮古市から普代村までと、南廻りは宮古市から大槌町まで行っている。
ということで演目は山の神、舞手は地元田老出身の若手です。
山の神舞は黒森神楽や鵜鳥神楽では最も重要とされる演目=神様であり、漁業や山仕事農業を守護する神として崇拝されている山の神を表したもので、非常に手の込んだ構成になっています。
舞手が高々とジャンプするたびに彼をよく知る地元の観客からは「ヨイショ!」と掛け声がかかる温かな雰囲気の山の神舞となりました。正に地元ならではでしょうか。
動画でどうぞ
