本吉法印神楽「磐戸開」@釣石神社春祭 石巻市北上町
さて本日は、釣石神社春祭 石巻市北上町から本吉法印神楽で磐戸開です。
この日は、釣石神社の祭礼に併せて新調された面のご披露ともなりました。
本吉法印神楽の先代の面は1961年から使われてきたが、先の東日本大震災による津波で南三陸町戸倉神社の神主宅に保存されていた27面全てが流された。
震災後、神楽会は北上町女川法印神楽保存会から面や衣装などを借りて、舞を披露してきたという。
失われた神楽面の復元は神楽会の岸浪会長の知人である東北歴史博物館の研究者を介して、日本財団(東京都)から復元資金の援助を受けて行われた。
復元作業は、山形県上山市の東北古典彫刻修復研究所が担当し、岸浪会長らが、知人が所有していた写真と記憶を頼りに、削る部分や色などを助言。3年かけ、全ての復元にこぎ着けた。
さて、その中から磐戸開です。
高天原において弟素戔嗚尊の乱行により天照皇大神が岩戸に隠れたことにより世の中の平和が破られた。
それを憂いた神々が天照皇大神が岩戸から出てくるための策を相談した。
ネリの調子にのって知慶(翁)が出て、地舞、翁寅にて止めて神談義を唱える。
天津神出て一舞
〽 おう 天神七代地神五代 天津神 国津神 これなり
次に手力雄命
〽 おう 高皇産霊双葉の霊、手力雄命 荒御魂これなり
次に天細女命 岩戸に向かって三拝したのちに鈴御神楽を舞います
知慶
〽 その御時天照皇大神は、何とてかく笑ぐやとあやしみ思し召して岩戸を開かせ給えば、手力雄命は御手を他周りて、瑞の新殿に遷し奉れば、中つ国も照り輝き、八百万の神達、やら面白やと茅萱を振って舞給う
本吉法印神楽では、三宝に載せた笹が天照皇大神を表しているようです。
岩戸が開いた後、天児屋根命が出て、手力雄命に対して素戔嗚尊を諌めるため「神祓いに祓い給えや」と呼びかけます。
それに応えて手力雄命と素戔嗚尊の一騎打ちとなります。
南部神楽でいうところの中臣祓いですが、南部神楽では岩戸が開く前に神々が素戔嗚尊を追放します。
二神の戦いはこの磐戸開のクライマックス、観ている方も思わず力が入ります。
この動画を見る際は、左側の太鼓にも注目してください。更にヒートアップします。
動画でどうぞ
