石巻市北上町 釣石神社春祭~本吉法印神楽「初矢」
さて本日からは、4月28日に宮城県石巻市北上町鎮座の釣石神社春祭のリポートとなります。
釣石神社は北上川北岸の、河口に近いところにあります。
神社参道の入り口にある巨岩が落ちそうで落ちないということで、度重なる災害にもびくともしなかったという霊験あらたかなパワースポットです。
昭和53年の宮城県沖地震、そして平成23年の東日本大震災でも落ちなかったということで、最近は訪れる人も多いという。
東日本大震災ではこの辺り一帯も津波に襲われ、社務所や鳥居などが流されてしまいましたが、この岩は無事だったということです。
石段を上がった高台に本殿があり、木々の間からは北上川と雄勝半島が望める。
本殿での春祭神事は10時頃より始まり、御神楽奏上となりました。
神事が終わってお神酒で直会
11:30頃から麓の社務所前に設えた神楽舞台にて舞台清めと、新調された神楽面の魂入れが行われました。
神楽面については明日ふれることにします。
本吉法印神楽さんの由来について
「本吉法印神楽は、古く気仙地方から旧志津川町戸倉地区に伝わったと言われ、複数の法印たちが組を作り、各地の神社の祭礼に奉納してきましたが、後継者不足などにより現在では隣の石巻市女川地区(旧北上町)の神楽組(女川法印神楽)の手伝いにより演じています。
この神楽組は、江戸時代から連綿と法印のみで神楽を伝承している数少ない団体の一つです。東日本大震災では大津波により神楽道具一切を失いましたが、女川地区の協力を得て町内の各神社での神楽奉納も徐々に増えつつあります。」
ということです。
本吉法印神楽は戸倉地区の神職を中心に荒町、志津川、袖浜、長清水、十三浜の神職やその家筋の人々によって行なわれてきたものです。
戸倉神社は、震災で社殿のみ残っていますが、その裾野の戸倉地区全域が被災しているため、未だに神楽奉納が出来ない状態で居ます。
初矢(しょや)は、伊弉諾・伊弉冊が国産みの後に土の神、水の神に続いて生んだ木の神の舞とされています。
木の神「句句廼馳」の尊の舞で、久久とは草木ががすくすくと伸びる様をいうことから、万物の初めに芽生える貌を表現したものという。
この初矢は浜神楽では本式倭舞三番の次で、最初に必ず舞われるもので、祓い清めの舞といわれている。
また神楽を習い始めた者が基本的な足踏みや手次等を習得するためのものとのこと。
動画でどうぞ
