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2019.01.11 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ諸芸

中野七頭舞@第57回 北上みちのく芸能まつり 詩歌の森公演

さて本日は、第57回 北上みちのく芸能まつり 詩歌の森公演から中野七頭舞です。

中野七頭舞の由来について

「中野七頭舞は、黒森神楽を源流とし神楽宿への舞い込む時の演目「シットギジシ」を基本とした舞いであり、発端は天保時代に遡るといわれています。
当時、神楽太夫と呼ばれた工藤喜太郎は、北は久慈から南は山田大槌へ毎年巡業し好評を得たと言われています。この喜太郎が神楽舞いの一部を取り入れてこれを基本とし中野に七頭舞を創始したといわれています。
演舞する基本は、2人1組の7組で14人です。
即ち、「先打ち」「谷地払い」「薙刀」「太刀」「杵」「小鳥」「ササラスリ」の七種類で、これが七頭舞の語源とも言われています。
また、踊りの種類も「道具取り」「横跳ね」「チラシ」「戦い」「ツットウツ」「みあし(鳥居掛かり)」「道具納め」の七つに分かれており、ここからも七頭舞の意味がうかがわれます。
当初は神楽で踊らねていたのですが、時代とともにうつりかわり、集落の祭典に奉納されるようになりました。
五穀豊穣・家内安全大漁を祈願して踊る勇壮活発な舞いです。」

ということです。

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中野七頭舞は岩泉町の海岸部の小本地区で伝承されています。
先の震災では会員の皆さんの家が流され、個人持ちの衣装も流出したということでした。その年5月の盛岡桜山神社での奉納を見に行った際は衣装もままならなかったことを思い出しました。
そんな意味からも、七頭舞は復興のシンボルでもあるのだなと思います。

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採り物を持った舞手の先頭は先打ち。
荒野をかきわけ測量をし、クイを打ちながら進むことを想定して踊ります。

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谷地払い

先打ちの測量に従い、荒地を改良していくことを思い浮かべて踊ります。

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薙刀は太い木を切倒したり、ケモノを追い払うことから力強く踊り、太刀は、丹念に作りあげた田畑を、悪い者たちやケモノに荒らされないよう見張りをすることから勇ましく踊る。

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最後尾を飾るのはササラスリ、みんなの労働をなぐさめ、疲れを取り除き、更に次の仕事に対して新たな気持ちを持たせるべく、こっけいに踊る。


震災前も全国的に名声をはせていた中野七頭舞さんですが、震災後も様々な場所での上演招請に応えながら、岩泉町の情報発信をも担ってきました。
これからも地域の絆の象徴として続いていくことと思います。

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動画でどうぞ


テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2019.01.11 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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