胡四王神楽「天王舞」@胡四王蘇民祭2019
さて本日は、胡四王蘇民祭2019から胡四王神楽で天王舞です。
ここ胡四王神社は、延暦年間に坂上田村麻呂が蝦夷平定に向かうとき、薬師如来を安置したのが起源とされ、本尊を薬師如来から医薬の上の大己貴命少名彦命にかえて今日に至っているということでです。が、起源を越王崇敬とするならば同時に武甕槌命などの武神ともいえます。
それ故か、胡四王神社の蘇民祭での神楽奉納は、素戔嗚尊に因んで最後に蘇民将来説話の神楽である天王舞で納めるようです。
〽 我頼む~ という幕出しで出てくるのが蘇民将来です
天王舞の天王とは、武塔神という北国の神様という設定になっています。
この武塔神は日本の神様である素戔嗚尊と習合されて伝えられていますので、素戔嗚尊と蘇民将来の話が演目の内容になっています。
北国の神武塔神が妻女を得るため南海をさして旅をする途中で、宿を乞うたを裕福な弟の巨旦将来は断り、貧しい兄・蘇民将来は粗末ながらもてなした。
そして、武塔神が南海まで八万里ある旅をしていることを述べると、蘇民将来は「君未だ三万里にも及ばず。さらば数万里を走る寶船を君に奉らん」と助言します
武塔神が無事に南海国に着き、頗梨采女と結ばれて8人の王子を産んで国に帰る途中で再び蘇民将来に会います。
そこへ巨旦将来が戦を仕掛けて来ます。
神戦ですが、巨旦将来は黒道化面の姿で、藁打ち槌(というより陽物)で頗梨采女の王子たちと戦いを演じます。
あれこれ戦いを演じるのですが、胡四王神楽では天王の王子が巨旦を投げ飛ばす等、かなり過激な演出となっていて、迫力あります。
そしてめでたく巨旦退治ができたところで、面を外しての崩し舞です。
この祭事が終わると胡四王神楽さんは地元集落を2~3日掛けて春祈祷をして回ります。いつか取材したいと思います。
動画でどうぞ
