女川法印神楽「鬼門」@にっこり歳の市2018
さて本日は、12月28日に石巻市北上町十三浜の北上観光物産交流センターで行われたにっこり歳の市から女川法印神楽で鬼門です。
にっこり歳の市は、東日本大震災以前には毎年末、北上総合支所の駐車場を会場として行われていましたが、震災後は会場を北上中学校体育館に移して開催されてきました。
今年は物産交流センターができたことで場所を改めて地元の特産品を販売し、ステージイベントも賑やかに開催されました。
本来の姿に戻り、また一歩復興が進んだという感じがします。それにしても寒い中での歳の市でしたが。
さてステージイベントは恒例の地元の神楽です。
女川法印神楽の由来については東北歴史博物館研究紀要Ⅰより
「旧藩当時から女川飯田の大山祇神社高橋宮司が中心となって、戸倉や十三浜、河北町金谷方面の神職たちと組んで神楽を伝承していたという。現在は7人の地元の人達で保存会を結成して伝承している。胴も笛も心配ないという。時折は志津川の戸倉や雄勝、金谷長面尾崎の組とも交流しているようだ。他の神楽で廃曲となった演目も舞うことができると意欲的である。女川では「叢雲」と「国譲」は演じていないという。なお河北の皿貝へは以前に荒型の舞を指導したことがあるが、現在の舞型は既に女川の型ではなくなっているという。次の祭礼の他年間多い時で15回ほども演舞している。
10月29日 飯田大山祗神社、10月24日大須愛宕神社、10月17日松崎枚岡神社」
ということです。
この日の演目は新しき歳を迎えるに相応しい鬼門です。
鬼門の方角は艮で魔物が入り込むとされています。時間的には真夜中過ぎの一時から二時頃で百鬼夜行の刻とされ、屋棟も三寸下がると言われ忌み嫌われています。
鬼門と相対する方角は病門といい、これを五矢で祓い、鬼門の災いはこの鬼門で祓うというものです。
登場する神は五矢とともに素戔嗚尊です。
先に地舞の吽面を付けてネリ舞にて四方を祓います。
次に荒型の阿面に変え、千早の袖を吊りを取って早調子の御請楽となります。
最後には責調子の太鼓になると素戔嗚尊は抜刀し、真剣にて綱を切り落として舞い納めます。
最後になりましたが、今年も好き勝手なことを並べ立てた一年でした。
来年も郷土の祭り、東北の民俗芸能を盛り上げるため東奔西走いたしますので、よろしくお願い申し上げますと共に、皆々様にとっても佳き年が舞い込むよう祈念申し上げて大晦日の挨拶と致します。
動画でどうぞ
