大債内野口伝斎部流鴨沢神楽「三番叟」@江刺民俗芸能フェスティバル2018
さて本日は、江刺民俗芸能フェスティバル2018から大債内野口伝斎部流鴨沢神楽で三番叟です。
鴨沢神楽さんの由来について
「岩手県指定無形民俗文化財である鴨沢神楽は、大債内野口伝斎部流(おおつぐないのぐちでんいんべりゅう)と称し、国の重要無形民俗文化財である早池峰の大償神楽の流れをくむ山伏神楽です。
大償神楽には、野口宝乗院という法印が京都の宮神楽「斎部流」を取り入れて造りあげた流派「大債内斎部流野口家流式」があり、天保の飢饉で世話になった東和町晴山の富豪横川家に神楽を伝えたといわれています。
弘化年間、この晴山の白山神楽が鴨沢の隣部落である軽石に伝授され、明治5年、軽石神楽座中の鴨沢の舞手が新山神社に御神楽と権現舞を奉納します。明治14年、軽石神楽から正式に免許を得て、鴨沢に鎮座する新山神社の奉納神楽「鴨沢神楽」が誕生しました。」とあります。
現在の代表は後藤健一さんです。
さて三番叟です。
幕だしは 〽 吉が野に 吉が野に 日は照とも常に絶えせぬ鳴る瀧の水
この日の舞手は小学5年生で、1年間この日のために練習してきたということです。
なんとも嬉しい限りです。
同じ大償系でも野口伝のものは、舞の所作などに相違が見られる箇所があります。
これもその一つで、扇と鈴木を頭の両脇で回す所作ですが、大乗神楽の耳かきと呼ばれる手と似ています。
鴨沢神楽に伝承されている演目は次のとおり
鳥子の舞、白叟の舞、黒叟の舞、四弓の舞、榊の舞、磐戸の舞、天降りの舞、五穀の舞、水神の舞、三韓の舞、美新家の舞、天女の舞、年寿の舞、機織の舞、汐汲みの舞、おだまきの舞、五大龍王、鞍馬の舞、稲田姫の舞、松迎えの舞、木曾合戦の舞、
屋島合戦の舞、橋掛けの舞、鐘巻の舞、曽我の舞、天王の舞、蕨折の舞、悪神退治の舞、普勝の舞、三神尊の舞、爪切りの舞、蕨殿の舞、手剣の舞、笹分けの舞、大〆切舞、下舞、権現舞 (江刺の芸能 より)
鴨沢神楽のホープとなることを願い、彼の今後に期待します。
鴨沢神楽の演目は、昭和63年に旧江刺市教育委員会が記録した全演目のビデオが江刺図書館で見ることができます。
動画でどうぞ
