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2018.12.09 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ諸芸

船久保さんさ踊り@岩手の大地に舞う

さて本日は、岩手の大地に舞うから船久保さんさ踊りです。

船久保さんさ踊りの由来については当日パンフレットより

「船久保地区は、古くから多くの金山で栄え、さまざまな地域から人々が移住し、交流があったとされる。
当時は金山の仕事で亡くなる人も多く、毎年孟蘭盆になるとその霊を弔うため各家々や金山の広場で念仏剣舞が舞われ供養し、その後、地区民にも広まり年々盛んになったという。
さんさ踊りが伝わつた年代は不明だが、藩直轄の金山もあったことから、江戸時代後期の盛岡近郊のさんさ踊りの広がりとともに、いち早く船久保にも伝わり、念仏剣舞あるいは大念仏剣舞から転化したものではないかとされ、踊り手の衣装や小道具には念仏剣舞の特徴が残り、当時使われていた太鼓やささらも残されている。」

ということです。

盛岡周辺のさんさ踊りには様々な発祥起源譚はありますが、私的には念仏踊りと田楽の習合という感じです。




船久保さんさ踊りでは礼太鼓を含め、14演目が踊らているという。
この日の演目は、庭ならし、さんさ踊り、女牛金山くずし、キイキイかっこ、念仏剣舞くずし、盆踊り、組踊り、庭払いでした。

踊りのリーダー 一八です。しなやかですね。.

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女牛金山(めうしかなやま)くずしという珍しい演目がありますが、これは砂金採り作業を模して崩したものとも「からめ節」を取り入れたものとも言われています。
女牛金山とは、紫波町船久保に存在した金・タングステンの鉱山で、天正年間に長岡城主家臣が採掘し、幕末までは金山として栄えていたということです。

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盆踊りという演目もありますが、これも念仏踊りが転化したものといわれ、お盆に輪踊りをした形をさんさ踊りに仕組んだもののようです。

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船久保さんさ踊りの活動状況についてパンフレットより

「公演活動では、「盛岡さんさ踊り」の伝統さんさの部に第1回から毎年出場。
また、東京紫波ふるさと会出演、姉妹都市サザンダウンズ市(オーストラリア)での公演も行われた。
伝承活動は、地域を中心に盛んに行なわれ、赤沢地区の児童館では昭和63年から、赤沢小学校では平成9年から船久保さんさ踊りが学習に取り入れられている。
同22年には県立紫波総合高校に伝統芸能部が発足。船久保さんさ踊りを取り入れて活動。
同27年には保存会設立40周年を記念して船久保から伝わった岩脇さんさ踊り(花巻市)、日詰かじ町さんさ踊り及び紫波総合高校郷土芸能部(紫波町)、上宮守さんさ踊り(遠野市)を招き、伝統さんさ踊りの共演会を行い、同29年には今までの保存会の足取りと今後の伝承活動に活用するため、保存会結成40周年記念誌が刊行された。」
ということです。

最後は庭払いで、「ハラハラハラセ」と暇乞いです。

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動画でどうぞ

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2018.12.09 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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