社風流神楽「三番叟」@第17回東和神楽大会
さて本日は、第17回東和神楽大会から社風流神楽で三番叟です。
社風流神楽さんは、東和町の晴山駅の南西近くの町井、舘迫地区で伝承活動をしている団体さんで、消防団員で結成された若手の神楽団体ということです。
幕出し唄
〽 吉が野に 吉が野に 常に絶えせぬ鳴滝の水
こちらの神楽団体は、近年に奥州市江刺区梁川東沢目集落に伝承される社風長京神楽を師匠として、現在も演目を習得中ということです。
さらにいうと、江刺の長京神楽はもともと、東和町から伝承されたものです。
長京神楽の由来について「胆江地方の神楽」誌より抜粋すると
長京神楽は社風(みやぶり)神楽と称し、長京神楽真伝書(巻物)によると
「安政三年正月吉日(一八五六)東和町谷内村丹内山兼両管物部寅氏より伝授されたものである。
社風神楽と申すは天岩屋戸前にて八意思兼命の御意以って、八百寓神を集い、種々の事をなし天宇受売命手紳を以って、神がかりして舞給うぞ始まり成り。天照大御神もその舞振の雅なるをあやしと思ほして、少し岩戸明けて見そなはし給ふ時天手力男命、御手を取って引出し奉りき斯りし程、芽出度き楽にあれば槻不浄をいましめ清浄たるを以って舞ふくし且つ当流を社風神楽と申す。」
とあります。要するに岳流神楽をひく丹内神社社風神楽から伝授されたので社家神楽としての伝承をしているとありますので、現在行われている町井・舘迫の神楽は本家返りとでもいえましょうか。
長京神楽の存する梁川と、丹内神社の鎮座する東和町谷内とは峠一つ隔てて隣り合っている。
丹内山神社神楽が岳神楽より直伝されたのが宝暦9年(1759)である。
そして安政3年に丹内山大権現社の神楽から野手崎村(現梁川)長京の羽黒派修験金嶺山常宝院別当方全に伝授されたということであえうが、これには別説があり、亨保元年(1716)というものであるが定かでない。
何れにせよ、2年前に江刺民俗芸能フェスティバルで見たときより演目も増えて益々充実していると思いました。
若い神楽衆ですのでこれからの活躍を期待してます。
動画でどうぞ
