金津流丹内獅子躍「鉄砲躍」@第48回東和芸能発表会
さて本日は、第48回東和芸能発表会から金津流丹内獅子躍で鉄砲躍です。
丹内獅子躍さんも初出ですので、その由来から
犬飼清蔵を祖とする金津流は宮城県の旧志田郡松山次橋村(現大崎市松山町次橋)の遠山休左衛門から寛政5年(1793)に江刺郡石関村(現江刺市稲瀬石関)の小原吉郎次に伝承された。
その後、江刺の梁川から東和町の浮田、倉沢を経て東和町谷内に伝えられた。
一時中断したが、昭和52年に梁川獅子躍から再度指導を受けて復活したということ。
装束について、前幕の咽印は中立と牝鹿のみ井桁に赤で九曜紋、横幕は日の丸扇と大きく九曜紋が赤く染められ裾に鱗紋。
側鹿は井桁に白く九曜紋横幕には日の丸扇と白く染められた九曜紋。
前袴は中立と牝鹿が蝶紋で他は重ね地車
流しは富士の巻狩り図、菊慈童図、山姥図が描かれている。大口袴は唐獅子牡丹。梁川獅子躍とほぼ同様です。
さて鉄砲踊ですが、現踊組では初披露とのことです。
鹿たちが山中で戯れていると、山立(猟師)の鉄砲の音が響き、とっさに警戒した中立の合図で他の鹿たちが仰向けに倒れます。
なんともユーモラスな展開で観るものを山中の世界に引きずり込みます。
ついで、中立と牝鹿が並んで立ち、哀調の太鼓のフチガラミを交えて鹿唄をかけます。
中立 〽 この里に
牝鹿 〽 いかなる山だち
中立 〽 めぐりきて
牝鹿 〽 おさなき鹿の
中立 〽 胸を騒がす
牝鹿 〽 胸を騒がす
唄が終わって中立と牝鹿が寝てる鹿の間を太鼓を叩きながら回ると、側鹿たちが起き上がって元気に跳ね出す
その後一風変わった鹿島引きのような隊形と、横一列に並んで状態を左右に揺らす所作が面白い。
最後は陣形を戻して太鼓の調べを歌い、ササラを倒してキリとなる。
まさに静と動の展開のダイナミックさと、次々に変化に富んだ所作が繰り広げられるすばらしい出来栄えでした。
動画でどうぞ
