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2018.11.07 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリシシ踊り

春日流落合鹿踊「二番庭」@第48回東和芸能発表会

さて本日は、第48回東和芸能発表会から春日流落合鹿踊で二番庭です。

落合鹿踊さんは当ブログ初出です。というか私自身花巻の鹿踊をはわりと近場であるにもかかわらず見る機会が少ない。
今から10数年前に古民家の庭で綱踊りを見て以来かというくらい。

ところで、春日流の鹿踊は現花巻市内にのみ伝播した流派で、その濫觴がこの落合鹿踊です。
東和町落合地区(旧谷内村落合)に鎮座する熊野神社境内に文化元年(1804)の供養碑があり、熊野神社の秋祭り(9月19日)と盆供養に踊ることになっていたという。
その後、落合を基点に明治初年に宮野目の上ノ山鹿踊に、そこから明治7年に湯本の湯本鹿踊に伝授されている。
違う流れとして石鳥谷町の八幡鹿踊は、落合鹿踊から石鳥谷町関口を経由して明治10年に伝授されている。

丹内村落合は伊達南部の藩境地域でもあるため、江刺の金津流や北上の更木の影響も受けていると思われるが、上ノ山の伝書には「落合鹿は宮城郡国分荘の松森村からきたもの」とあるそうなので、金津との関係がありそうです。



装束の前幕咽印は井桁に九曜星(昭和44年刊行 岩手の民俗芸能鹿踊編上巻 には七曜星とある)、横幕には龍紋と波が描かれている。

010IMG_6671.jpg

前幕は、中立と牝鹿は矢車で側鹿は地車

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後ろの流しには九曜紋の下に大きく春日の文字が浮き出て、それを龍が囲む図、そして楓と鹿が描かれている。春日流の所以であろうか。

021IMG_6682.jpg

二番庭は一番庭と同じく基本の舞ということで、他に保持する演目として綱踊、案山子踊、御馬屋踊などがあり、いずれにも最後にコケリコというのがつくということです。

入り込んで一呼吸の後 中立から歌がかかる

〽 南より
   白き雀が八ツ連れて これのお庭に 羽を休めろ 羽を休めろ

017IMG_6678.jpg

中立の狂いに続いて三人狂い 

019IMG_6680.jpg

白鷺の歌で最初の陣形に戻って最後のキメとなります。

024IMG_6685.jpg

動画でどうぞ

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2018.11.07 |

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祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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