新切念仏剣舞「回向、七つ子、御カン棒踊り」@下有住月山神社式年祭
さて本日は、下有住月山神社式年祭から新切念仏剣舞で回向、七つ子、御カン棒踊りです。
由来については「気仙の民俗芸能(2)けんばい鹿踊其の他」から
「このけんばいは、今から百年以上も前、上有住字甲子沢のけんばいから伝えられたという。今はほとんど演ぜられる機会も少なくなったが、戦前までは七月踊りとして盛んに踊られたものである。踊りの由来については、他の「鎧けんばい」でも聞かれるとおり、義経一族の亡霊を和らげ退散させるためのものという伝説がある」
ということです。
この日は、祭礼ということで入り込んだ最初に月山神社のお神輿に拝礼する儀礼から始まりました。
振り込む全員で寺社に拝礼する儀礼です。
胴取の二人が回向を上げます
〽 光明遍照 十方世界 念仏衆生 摂取不捨
岩手県の念仏剣舞には
阿修羅面をつける剣舞と、面を付けない高館剣舞に総称される剣舞とがあります。
この新切念仏剣舞は阿修羅面をつける剣舞で、衣装は帷子装束をまとうきらびらやかな亡霊の姿で表現されます。
ことに主ケンバイの面はいかめつらしく、亡魂の意趣をあらわしているようです。
七つ子
ところで、本来は脇役であるべきササラが全ての統率役として、観客に笑いを振るまう役として舞い踊ります。
いわゆる道化としての機能がです。
高舘系統の剣舞は、最後に成仏できない亡魂を鎮める所作が入りますが、ここ住田でも平泉の念仏剣舞のスタイルが伝承されているということです。
最後に主ケンバイとササラが戦い、主ケンバイを鎮めた後はササラ(僧侶=修験)が祓いをなして引き込みます。
