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2018.09.15 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

長下田神楽「初太郎」@第58回宮城岩手選抜神楽大会

さて本日は、第58回宮城岩手選抜神楽大会から長下田神楽で初太郎です。


その前に、長下田神楽さんの由来について

「明治26年(1893)、岩手県西磐井郡花泉町の上油田神楽の南部神楽師 佐藤和三郎を師匠に招き、五穀豊穣を祈願して「橋向神楽」として創設されましたが、その後、二つに分かれ、昭和24年(1949)池田清治を師匠に「長下田神楽」として継承され、現在に至っています。」

とあります。現在の代表は猪股一雄さんです。



さて、演目の初太郎は、仏教説話の小夜中山霊鐘記が底本になり、江戸時代に浄瑠璃等にもなって広まった物語がもとになっています。

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その初太郎の父親は、遠州は佐夜の中山、金矢の里に熊高平内左ヱ門という一人の猟師でした。
左ヱ門は鳥畜類の猟をもって家族を養っていました。

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初太郎は幼い頃より仏門に入り、命の尊さを学ぶ程に、父の業に心傷め、なんとかして父の業をやめさせ仏門に入らせたいと思うようになりました。今日こそ父に猟師をやめ、仏門に入るようと頼むが聞き入れられず、やむなくかねて用意の熊の毛皮をかぶって熊の身代わりとなって、我が命にかえて父の仏門入りをすすめようというのでした。

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それとは知らずに左衛門は、山中にて一匹の熊を見つけます。
「我 一矢にて射止め申さんやのう」

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熊を仕留めた左衛門が熊に近づいてみると、それは紛れも無く我が子初太郎なのでした。
そこへ2人の帰りが遅いことを心配した初太郎の母と兄が探しに来ます。

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〽 かかる仕業はなにごとぞ~


〽 父を許し給え 初太郎よ~

かくて、左衛門は猟師をやめて仏門に入り、初太郎の菩提を弔うことになります。

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動画でどうぞ

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2018.09.15 |

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祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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