城生野神楽「三番叟」@第58回宮城岩手選抜神楽大会
さて本日からは、第58回宮城岩手選抜神楽大会のリポートとなります。トップバッターは式舞奉納ということで城生野神楽さんで三番叟です。
その前に神楽大会の審査結果です。
優勝 城生野神楽
第2位 達古袋神楽
第3位 長下田神楽
個人賞
舞 猪又 一雄(長下田神楽)
太鼓 渡辺 篤(富沢神楽)
声 阿部 良(白浜神楽)
特別賞 駒堂子供神楽
どちら様もおめでとうございました。
さて、この日の大会の前に、神社の祭礼であることから最初に奉納の式舞から始まります。
で、今日は城生野神楽さんの三番叟が奉納されました。
その前に、城生野神楽さんの由来について定本より
「嘉永年間(一八四八)富野城生野の富助が岩手県西磐井郡萩荘村市野々、自鏡山の山伏神楽を習得した。後部落の若者達に指導して城生野神楽を創設した。
以来城生野神楽は、山伏神楽の正統を保っているので宮城県北の神楽の総元締である。
初代庭元千葉幸之進、現在の庭元加藤義勝は五代目である。
昭和三六年一一月、築館町の無形文化財に指定されている。」
とあります通り、幕末に自鏡山の法印神楽を習得して以来、明治中期に阿久戸神楽に伝承したのを初めに、栗原地方の十数団体に神楽伝授を行なってきた団体であります。現在の代表は佐藤安美さんです。
さて三番叟ですが、城生野神楽さんの三番叟もなかなか見る機会がありませんので貴重かもしれません。
幕上げ唄
〽センヤー 吉が野に 吉が野に 日が照とも 日が照とも ゴトゴト落ちるは瀧の水(*詞章に違いあるかもしれませn)
鶴と 亀と ともつれて 幸い心にまかせたり
南部神楽の三番叟は、山伏神楽のものを基底にして、口伝で変節を加えながら広く伝播したものです。
ですので、伝承基点の所作詞章が順次変えながらも今日に伝えられたものです。
いろいろと変化に富むのが南部神楽の楽しみ。
城生野神楽さんの三番叟も歴史の重みを感じる三番叟で興味深かったです。
動画でどうぞ
