慈恩寺舞楽 納曽利 本山慈恩寺 一切経会
さて本日は慈恩寺一切経会から最後の演目で納曽利(なそり)です。
昨日紹介した蘭陵王と対をなす舞で、右方舞とされています。
納曽利は本来は二人舞で、一人舞のときは「落噂(らくそん)」といわれるようですが、慈恩寺舞楽では一人舞でも「納蘇利」と呼んでいるようです。
納曽利の舞は雌雄の龍が遊び戯れ昇天する様子を模した二人舞で双龍舞ともいわれます。
また、平安時代には競馬や勝者に賭物が与えられる賭弓、相撲の節会で舞われ、左方が勝つと『陵王』が、右方が勝つと『納曽利』が舞われたといわれています。
そうこうする内に慈恩寺本堂からは一切経会を終えた僧侶たちが退出していきます。
そして、山門の楽屋からは楽師たちが降りてきて祭りが終了したのは午後4時ごろでした。
雨が心配されましたが何とか終わりまで降らずにいたようです。
京都から移ってきた舞楽が山形に定着し、その後北東北各地へ伝播していった林家舞楽ですが、まさに平安時代のタイムカプセルとして、これからも継承されていってほしいと願います。
動画でどうぞ。
