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2018.04.22 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

生出森八幡神社附属神楽 四方拝之舞

さて本日は仙台市太白区茂庭(旧茂庭村)鎮座の生出森八幡神社に附属する神楽で、榊流大神楽と称する神楽を見聞に行って参りましたので、その様子をリポートしていきます。

一昨年に名取市の熊野堂神楽を見聞し、その際にそこから伝わった生出森神楽が途絶えること無く伝えられていることを知り、折あらば見聞したいと思っていましたが、今年はその念願叶っての取材となりました。

ここ生出森八幡神社は文治五年源頼朝が東征する際に創建したと伝えられている。
仙台市の西側に聳える三角形の太白山を御神体として、近郷近在ばかりでなく仙台沖の漁師達にも崇敬が篤い神社として知られる。





その生出森神社の神事に奉仕する神楽が生出森八幡神社附属神楽ということです。

由来について

「明治27年(1894年)当時の高橋甚六宮司が是非当地にも神楽が欲しいと考え、名取市高館の熊野神社に伝授を依頼した。
しかし巖しい掟のため正式な伝授は許されず、10名余の若者が、夜が更けてから内密に囃子や舞を習った。
熊野神社の祭礼にも通い、目に焼き付けながら習得していった。
最終的に佐藤勘蔵、米沢五郎助、森円吉、沼田忠治、馬場昌左衛門、沢口留吉、石垣勘三郎の七名が神楽を習得し、明治27年の初演から奉納された。
その後も神楽師の努力により代々途切れることなく受け継がれてきた。
前述のように、生出森八幡神楽の源流は、名取市高館にある熊野神社の神楽である。
この神楽は出雲系の榊流神楽で、岩戸神楽に属するものである。
新撰を供えての祈祷の舞が中心で、歌謡や台詞は省かれ、まるで黙劇のようである。
神楽の研究で有名な東北大学名誉教授の小宮豊隆氏が取材に訪れた際、これこそ榊流神楽の正統であると大鼓判を押し、その著作「神楽研究資料」の中でも紹介している。」

ということです。

神楽舞台の飾りである天蓋ですが、この日は端にくくり付けられていましたが本来は舞台中央の天井にあるものです、。
さらに、この日はありませんでしたが、この天蓋から四方の柱にオダレ(千道)が付くということでした。

001IMG_2163.jpg

神楽の囃子手は大胴、小胴、笛で、大胴は熊野堂神楽と同様に「ひしゃげ太鼓」です。

066IMG_2228.jpg

さて四方拝之舞

これは、四方の神霊や先祖代々の御霊を拝み、社会の安寧を祈る。
拝殿を清める舞として神楽を執り行う際には必ず始めに舞われる。
舞手は烏帽子を被り狩衣を着て襷を首にかける。

というものです。

016IMG_2178.jpg

ちなみに舞手は18歳の神楽女子です。
舞の手次がしっかりとしていて、これからの成長が楽しみな舞手です。

009IMG_2171.jpg

動画でどうぞ。


テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2018.04.22 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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