和賀大乗神楽 龍殿 @ 第18回慶昌寺神楽公演
さて本日は、第18回慶昌寺公演から和賀大乗神楽さんで龍殿です。
龍殿について当日のプログラムより
「二人舞。一般的には阿吽二面による荒舞。大乗神楽での龍殿は貴船大明神と加茂大明神で、本地は知勝佛と難勝佛であるとされます。仁王の阿吽の面をつけ欅掛けで帯刀した姿で登場します。途中で面を取り、後生楽・刀による御神楽・刀くぐり・振り太刀となります。普通は面をつけず五勝楽から行うことが一般的です。この舞は激しい太刀舞によって悪魔を鎮め退散させる舞であると見られています。」
とあります。
この演目の本来の趣旨である悪魔を払い清める前半部分と、修験者の験力を見せしめる曲芸的な太刀技の部分は法印神楽と共通事項といえる。
但し、法印神楽では刀潜りはないので、これは山伏神楽サイドのものということだろう。
山伏神楽でも直面の二人が出て練舞のあとに刀潜りをするが、本田安次著山伏神楽・番楽によれば、「龍殿は古い修生会の記録にも「龍天・毘沙門・鬼」等と見えて、法咒師らが剣や鈴を採って舞ったものだろう」と分析している如く、多くの古典芸能に敷衍した題材なのであろうと思われる。
終盤は一人が刀をもう一人に託して幕入りする。
残った一人が双刀を振りかざしての太刀みかぐらを勇壮に舞う。
動画でどうぞ。
