生出森八幡神社附属神楽 獅子舞 @ 生出森神社里宮例祭
さて本日は生出森神社里宮例祭で奉納された生出森八幡神社附属神楽の獅子舞です。
獅子舞が上演最後の演目になります。
ところで、この生出森八幡神社の春季例祭は2日に渡って行われ、神楽は2日目で、その前日には神輿渡御があります。
この様子については次のとおり
「例祭当日には、拝殿において献撰、玉串奉奠などの神事が行われ、その後、神輿が拝殿に担ぎこまれ、祭神の御霊が神輿に移される。この所作の一切は幕で覆われ神職以外は日にすることができない。また、神輿の頂点には白幣束が取り付けられる。境内では神輿の担ぎ手や行列するものたちに酒が振る舞われる。
神輿は里官を出発後、数箇所のお旅所を経ながら、太白山の岳宮に上る。岳官にたどり着く直前には、いくつもの巨岩で形成された参道が50mほどにわたって続くが、 1トン以上もの神輿を一度も地面につけることなく本殿へと見事に担ぎ上げる。本殿では宮司による神事が行われ、神楽囃子も賑やかである。その後、下って、再び数箇所のお旅所を経て、名取川への禊へと向かう。
神輿の担ざ手の装束は、白の短パンに草履姿であるが、昭和40年代頃まではフンドシ姿であった。
神輿が名取川に入るのは生出橋のやや上流の、通称イナヨ淵と呼ばれる場所で、旧秋保街道から名取川に降りたところにある。なお、イナヨ淵には日常的な禁忌などは伝えられていない。
神輿を川岸に安置し、宮司が祝詞を奏上する。その後、猿田彦役の者が衣装を脱ぎ、神輿につけられた幣束を持って川の対岸の土手まで泳ぎ、幣束を立てて祀る。祀る場所は特に決まってはいないが、岩が多いところであるため、石を集めて幣束を立てる。
幣束を立てると、担ぎ手は、お旅所ごとに振る舞われた酒の勢いも手伝って威勢良く神輿を担ぎ、川に入っていく。神輿を水面につけ、水を浴びせ、また担ぎ上げるという所作を三回繰り返して川岸に戻る。この所作は「楔」、「渡る」、「洗う」あるいは「流す」とも言われている。」
(仙台市教育委員会「生出森八幡神社の祭礼調査報告書」参照 ⇒ http://sitereports.nabunken.go.jp/ja/9498)
とあります。いつかこちらの方に見に行きたいと思います。
さて獅子舞。
仙台周辺の他の神楽でも最終演目になると幕を上げて楽師が舞台に姿を現しますが、こちらでは笛方が立って演奏します。
これはもしかすると獅子舞を門付した名残かもしれません。
更に他の演目では大胴と小胴は二人で演奏しますが、この獅子舞の時だけは一人で双方を叩きます。
これは熊野堂と同じです。
獅子頭は赤面で頭頂に宝珠が付いています。
口が開いて耳が動くタイプです。
獅子あやしが一人つきます。こちらでは「騙し役」と呼んでいるようです。
獅子と騙し役とのやり取りが中心となっていて、眠った獅子にチョッカイを出すのは仙台周辺の他の神楽と同様です。
最後は観客の頭を齧ってお祓いをします。
この日は、同じ仙台市内で羽生結弦選手の凱旋パレードがあったためか神楽の観客がいつもより少ないということでしたが、その分寛いで神楽を観ることができました。
神楽が終わって14時30分頃、桜は散ってしまいましたが良い天気の神楽日和でした。
動画でどうぞ。
