達古袋神楽 寄せ太鼓競演(六連太鼓)@ 第33回一関民俗芸能祭
さて本日からは、3月11日に行われました 第33回一関民俗芸能祭についてのリポートです。
申すまでもなく、この日は2013年3月11日に発生した東日本大震災から7年目、様々な困難を乗り越えながら今日に至ります。
上演に先立って、達古袋神楽の小岩会長さんが開会の挨拶の中で場内黙祷を呼びかけました。
改めて被災された皆様のご冥福をお祈りします。
さて、最初の演目は達古袋神楽さんの寄せ太鼓です。
寄せ太鼓は、神楽奉納等に先立って、神々を神楽座の場に呼び寄せるとともに、舞台清めの意味合いを持つものです。
さらには、これから神楽が始まるという先触れを近隣の住民たちに知らせるという機能性も持ち合わせています。
通常は、胴取と呼ばれる太鼓打ち担当が一人で打ち鳴らす訳ですが、この日はなんと6人で6台の太鼓を打ち鳴らしました。
達古袋神楽さんでは以前に鶏舞で2連太鼓を披露しました。 ⇒達古袋神楽 鶏舞(二連太鼓)@一関民俗芸能祭
この時は、緑のふるさと協力隊として達古袋地区に派遣された方が達古袋神楽さんに入門し、任務を終えて地元九州へ帰るということで、最後のステージで特別に太鼓を披露した経過があります。
この時の演奏も感動的でした。
今回6人での演奏は、神楽の継承を確実なものとするために皆んなが太鼓を叩けるようにとの考えで実現したということです。
法印神楽では2台の太鼓2台をユニゾンで叩くのは、太鼓拍子を確実に伝承するためという意味があるそうです。
それにしても、神楽の太鼓はリズムばかりでなく、音の強弱や、太鼓の中央を打つのか縁を打つのかといった細かい表現も重要ですので、これを6人が全く同調させるというのは非常に困難なことと推察されます。
これを見事に仕上げたのは達古袋神楽さんのチームワークの賜物と思います。
また、達古袋神楽さんでは昨年末に50代の舞手さんが若くしてお亡くなりになりました。
この日の6連太鼓はその追悼の想いが込められているように感じました。
尚、達古袋神楽さんの活動は、会員さんのブログでも見ることができますので是非御覧ください。⇒達古袋神楽活動記録
動画でどうぞ。
