早池峰系と円万寺系 権現舞共演
さて本日は、羽山神楽初舞から最後の祈祷権現舞です。
この日は早池峰系の羽山神楽と円万寺系の上根子神楽の異なる権現舞が一度に見られるという貴重な機会ともなりました。
権現舞あるいは獅子舞と称されるものが行われるのは、秋田青森などでは演目の最初に悪魔祓いとして行われるものと、岩手の早池峰系では神楽の最後に火伏せの祈祷として行われるものの二種類あります。
最初に上根子神楽さんの権現舞です。
本田安次は円万寺系の権現舞は田子(青森県三戸町)のと似ていて、元は同じ舞であったと書いています。
下舞から
獅子頭は毛采を付けており、この辺も番楽系統のものと共通です。
獅子はオキ笛を吹きながら激しく舞います。
別当が、白布、扇、刀を権現様に噛ませる。
権現様は体内でそれらを浄化して次々に吐き出す。
門打ちで所望されれば、その家人のものを呑み込んでお祓いをする。
動画でどうぞ。
続いて羽山神楽さんの権現舞です。
こちらは岳・大償神楽と共通です。
下舞から
獅子頭は紙采ですが、幕の柄が七五三の算木模様ではなく、火炎に波の模様が入っています。
これはいかにも火伏せ祈祷の紋といった感じです。
別当が出て米、酒で祓い、柄杓の水で火伏せ祈祷をします。
尚、この日は両神楽とも身固めを行いませんでしたが、時間が押していたことからと思います。
それにしても、花巻温泉で神楽堪能、おまけに手作りお昼までいただいて、感謝感激の一日でした。
動画でどうぞ。
