末角笠踊り 初庭 @第45回川井郷土芸能祭
さて本日は、第45回川井郷土芸能祭から末角笠踊りについてです。
旧南部藩領内には神楽や念仏剣舞から派生した芸能が数多く受け継がれてきています。
その中でも、刀や長刀、弓等を持って輪踊りする採物踊りが好まれて、七つ踊り等に取り入れたりしている。
ここ川井地方でも、剣舞や御戸入り、笠踊り、八尺舞等で採物舞が勇壮な形で表現されている。
それと、川井地方の芸能の特徴が太鼓です。
饅頭笠を深々と被り、着流しに袴を履いて、踊りながら太鼓を打ちます。
鹿踊でも、鹿と対になって踊る様はまさに圧巻です。
太鼓だけ見ていても充分に楽しめます。
さて、末角笠踊りは、旧小国村の末角に伝承される盆の芸能です。
由来について
「言い伝えによると、戦から帰ってきた兵士を迎えた踊りとされている。
勇壮な刀や長刀を持った若者に続いて笠をかぶった女性的な踊りの子が続くことから笠踊りと言われている。
混乱と物資不足で戦争前後から途絶えていたが、昭和63年に地域に復活の強い機運が盛り上がり、40年ぶりに再開された。」
ということです。現在の代表者は八重樫仁さんです。
末角笠踊りは、お盆に大圓寺で踊られる他、賀茂神社の祭りでも奉納されているという。
女の子たちの笠踊りは、そのまま大念仏の供養踊りの態です。
まさに念仏剣舞の流れといえそうです。
かつては旧小国村の大仁田にも同様の剣舞があり、その唄の内容が舎利経文であったという。
お盆の夕暮れ時に笛太鼓とともに笠踊りの一団が集落の家々を巡る様は、正に祖霊供養とともに、秋の実りを祈る一時であったことが偲ばれます。
動画でどうぞ。
