末角神楽 御神楽 @ 第45回川井郷土芸能祭
さて、本日からは、11月5日に開催された第45回川井郷土芸能祭についてリポートします。
実はこの芸能祭には一昨年も訪問しておりましたが、昨年度は8月の台風により川井地区も大変な被害を受けたため開催が見送られました。なので、2年ぶりに再開されたということです。
さて、最初は末角神楽の御神楽です。
由来については「川井村の郷土芸能調査報告書」より
「神楽の家元の豊坂家では昔四代「神道さん」が続いた時がある。2代目の豊坂因幡が早池峰神社氏子の願い出を受けて文政2年(1819)に津守兵庫(大槌代官所の関係者といわれる)から神楽を習得した。現在は周辺の神楽の影響を受けているが、もともとは社風(みやぶり)神楽である。」
加茂神社付属の神楽として伝承され、かつては沿岸部へも門付けに歩いたということです。
末角集落のある旧小国村からは土坂峠を越えて大槌に通じる道がある。
大槌にはかつて大槌代官所があったので、この土坂越えは南部藩城下町盛岡へ通じる重要な街道だった。
人や物の往来が相当賑やかだったのであろう。
そんな中での芸能の往来は易く想像できる。
末角神楽では、式舞として御神楽、翁舞、三番叟舞、八幡舞、山の神舞、岩戸開き舞があり、裏舞として小山の神、水神舞、普勝舞、恵比寿舞、清劔舞があり、更にきつね取りや田植え踊りなどもあり、最後に権現舞を舞う。
神楽幕は昭和43年の寄進のようですが、願主は山田町の人たちのようです。
早池峰山は山田などの漁師達にとって海上で目印になる山だったので、早池峰山に登拝祈願する信仰が厚かったということです。
神楽の場は、8月18日の賀茂神社例大祭、9月1日の新山神社例大祭、1月18日(に近い日曜日)の火祭りとある。
火祭りは、かつては家々を回って火伏せ祈祷をしたが、今は集会所で午後から舞込み、神事のあとに夜神楽が行われる。
式舞の後に裏舞、そして幕上げをして権現舞となり、権現舞様とともに柄杓で水をかけてまわり、その家の火伏せ祈祷を行う。
御神楽は、太鼓拍子といい舞い方といい、遠野山伏神楽に通じているような感じでした。
動画でどうぞ。
