城生野神楽 三番叟 @ 第57回北辰神社神楽大会
さて本日は、第57回北辰神社神楽大会から前年度優勝チームの城生野神楽さんによります奉納神楽 三番叟です。
この大会のルールとして、前年度優勝チームは、大会には招待されるものの審査対象外となり、最初の奉納神楽と最後のアトラクションとしての演目を上演しなければならないことになっています。
ところで下の写真を見て分かる通り、今大会から会場を若柳公民館に変更となりました。
なんでも、会場設営の労力が足りず、致し方なく変更ということでした。
神楽を見る側の感想としては、広い、きれい、雨の心配なし と、いいことずくめです。
神楽大会自体は神事奉納が目的なので、北辰神社から離れるのは惜しい気がしますが、様々なことを考えるとこの方が良いと思いました。
閑話休題
三番叟にいく前に、城生野神楽さんの由来について定本より
「嘉永年間(一八四八)富野城生野の富助が岩手県西磐井郡萩荘村市野々、自鏡山の山伏神楽を習得した。後部落の若者達に指導して城生野神楽を創設した。
以来城生野神楽は、山伏神楽の正統を保っているので宮城県北の神楽の総元締である。
初代庭元千葉幸之進、現在の庭元加藤義勝は五代目である。
昭和三六年一一月、築館町の無形文化財に指定されている。」
とあります通り、幕末に自鏡山の法印神楽を習得して以来、明治中期に阿久戸神楽に伝承したのを初めに、栗原地方の十数団体に神楽伝授を行なってきた団体であります。現在の代表は佐藤安美さんです。
この日の胴は千田吏嬉くんです。
さて三番叟ですが、城生野神楽さんの三番叟もなかなか見る機会がありませんので貴重かもしれません。
幕上げ唄
〽センヤー 吉が野に 吉が野に 日が照とも 日が照とも ゴトゴト落ちるは瀧の水(*詞章に違いあるかもしれませn)
鶴と 亀と ともつれて 幸い心にまかせたり
南部神楽の三番叟は、山伏神楽のものを基底にして、口伝で変節を加えながら広く伝播したものです。
ですので、伝承基点の所作詞章が順次変えながらも今日に伝えられたものです。
いろいろと変化に富むのが南部神楽の楽しみ。
城生野神楽さんの三番叟も歴史の重みを感じる三番叟で興味深かったです。
動画でどうぞ。
