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2017.09.09 | Comments(3) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

城生野神楽 お山かけ @ 第57回北辰神社神楽大会

さて、本日は宮城県栗原市若柳鎮座の北辰神社奉納第57回宮城岩手選抜神楽大会が行われました。
で、今日からはそのリポートとなります。

大会の審査結果は次の通りですが、それぞれの団体さんが最高の上演で、日頃の丹精の成果とおもいます。

優勝 大森神楽
準優勝 達古袋神楽
第3位 川北神楽
個人賞
太鼓の部 工藤貞夫(赤谷神楽) 
舞の部 森田きみえ(沢辺神楽) 
コワの部 佐藤 了(川北神楽) 
特別賞 岡谷地南部神楽

ところで、この神楽大会は北辰神社に奉納するものなので、従来は北辰神社境内にて開催されていましたが、今年からは場所を若柳公民館に変更となりました。これには諸般の事情があるようです。神社から離れるのは寂しい感じもしますが観る側にとっては雨風の心配もなく、ゆったりとして公民館で見られて良かったと思います。



話それますが、北辰神社の境内に不動明王を祀ったお堂があります。
社伝によると「本堂に安置祭祀奉る北辰大聖不動尊は元これ羽黒派光照院のご本尊にして、江戸時代において広く信仰厚かりし修験道場なるに・・・」とあるので、ここは妙見信仰による山伏が所掌した場所で、あるいは幕末まで山伏による神楽が行われていたかもしれない。

IMG_6203.jpg

閑話休題

さて、神楽大会に先立って上げ神楽が城生野神楽さんによりここ北辰神社で行われると聞き、そこから撮影開始です。

S1240002.jpg

舞手は、最初素面で神前に座ります。
ついで面をとって顔に当てますが、これは翁の作法に通じているものです。

S1240005.jpg

お山かけは、いわゆる祈祷舞で、神事が行われる社殿内あるいは祠の前にて奉納されるものです。
南部神楽では、山上の神様の前で、平和安穏や五穀豊穣等を祈祷し、その後で麓の社殿境内で劇舞を演じるのが常でした。

S1240015.jpg


したがって、この山上の神楽(上げ神楽)は、南部神楽の中でも宗教的意味合いの深い祈祷を根本とした演目になっています。
これはお山かけの詞章の内容を聞くとよくわかります。


S1240020.jpg

お山かけが終わって、あらためて拝殿内を見回すと、馬に関した扁額がたくさんありました。
境内に馬櫪神の石碑がたくさんありますが、農耕馬の安寧を祈願した歴史が偲ばれます。

S1240026.jpg

動画でどうぞ。

テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2017.09.09 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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