薬莱神社三輪流神楽 「洲棲楽」
さて本日は、薬莱神社三輪流神楽の篝火神楽から洲棲楽(すせいがく)です。
三人の太刀舞ですが、神楽秘伝鈔では、武甕槌尊と経津主尊の二神の舞と記されています。
原文を引用します
「両神葦原中つ国に垂迹し玉へ 四海泰平を祝する楽也。
洲棲は則ち我が国に降臨垂迹の義也。
洲は国也。棲は状也、又息也。
装束は赤熊に縫結大口を着し、太刀を肩負出 二神共に同断
先二方堅 護身法より折入寅まで如前
次御神楽二方かかり 次もみ手
次両神劔を持ち合い 七度つつくくる 但し一神は立ち一神は片膝立
互いに替わるがわる立ち 替わるがわる片膝を居る
次に立ち御正楽 大脇祓小脇祓にて引き込む」
とあります。
これは先に演じた「鹿島楽」では武甕槌尊と経津主尊の二人で太刀舞をしたのに対して、こちらは三人舞となっていますが、神楽秘伝鈔ではむしろ逆になっています。
筋立てとしては、鹿島楽で大己貴命から国譲りを受け、その後に国を平けく鎮めて国造りした。その国造りの部分がこの洲棲なのだと思います。
また、鹿島楽では二人で刀潜りをしましたが、洲棲楽では三人での刀潜りということで、山伏神楽でいえば龍殿と勢剣ということでしょうか。
動画でどうぞ。
