2017.06.07 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ神楽

浮田神楽 汐汲の舞 @ 舞初め

さて本日は、浮田神楽さんの舞初めから 汐汲の舞です。

汐汲は神楽能のひとつとされています。
女舞ではあるものの、執着ものとも少し違い、元々は能から出たものとも猿楽の類からのものとも諸説あるようです。

能には松風という演目があり、須磨の浜辺に棲む松風と村雨という海人の姉妹が、在原行平に恋するが成就せず亡くなったが、後に旅の客僧の前に亡霊となって現れ、幻想的に汐汲みするという場面があります。

みちのくの山伏神楽では、その曲を取り入れて美しくも狂おしい若女の舞に仕上げています。

幕だし歌 〽 松島や小島のあまの月をだに影を汲むこそ心あり

  簪に若女面を付け、肩には長刀に赤い帯を巻き、その先には手桶に擬した烏帽子を両側に提げて浜辺に汐汲みに来た様を表します。



一舞の後、楽屋から舎文がかかります

〽 松の村立つ霞む日も 賤が潮路を運びしが 
    潮路や遠くなるみかた これも鳴尾の松影に
    月こそ沢に社やのただ今立ち居出て汐汲むことの嬉しさよ 
    憂き身ぞ世と人には誰か 次のくし差し来る汐を汲み上げて
    見れば月こそ桶にあり 嬉しや月は桶にあり

 で、物狂おしく桶に汐を汲む所作になる

IMG_1929.jpg

 拍子が早くなると天秤と桶を激しく振った後に幕にしまって扇を開いて舞い納めます

 煌々と輝く月に、恋慕の情を寄せた在原行平の面影を見たのか、手桶に汐を汲むたびに水に映る月に行平と再会したような気がしたのかもしれない。
 となると、いつの間にか執念ものとしての演目なのだという感じに引き込まれてしまいます。

苧環や機織ほどのオドロオドロしさはないものの、物悲しさの中にも美しい浜辺の情景が浮かぶ秀作です。

IMG_1936_20170607210044a09.jpg

動画でどうぞ。


テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2017.06.07 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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