仰山流前田鹿踊 案山子踊り
さて本日は、大船渡市猪川町鎮座の天照御祖神社式年祭で、長谷堂御旅所において奉納した仰山流前田鹿踊の案山子踊りです。
仰山流前田鹿踊の由来について
今に伝わる伝書及び由来書によると本吉郡入谷村の四郎兵衛の弟子の入谷村善九郎が貞亨年中(1684-1687)日頃市の金山に働きに来ていた際に田茂山内野の七右衛門と、猪川村前田の市兵衛に伝授したものと伝える。その後、市兵衛の弟十右衛門が伝授されて元禄年中(1688-1703)まで踊り、市兵衛の子の市郎兵衛、そのまた子の清右衛門が継承する。
この頃の腰差しは五色の幣であった。
清右衛門の子の市郎次の頃に石巻の五郎兵衛並びに水戸辺の市之助から指南を受けてからは、鹿頭、鹿角、後ろの九曜を背負い柳の指物など装束が改まったと言われる。
前田鹿踊りでは小鹿を入れて九人踊りを守っている。これは古態を残した形と言える。
神輿に供奉して練り歩きます。
長谷堂御旅所での奉納です。
礼舞かと思いきや、きっちり案山子踊りを奉納したのには驚きましたが。
田圃の中に立つ案山子を見つけた鹿たちが正体を確かめようと相談します。
そこへ牝鹿が確かめに行きますが、この牝鹿は小学生が演じていました。かなり完成度が高いです。
最後は中立ちが案山子の正体をつきとめますが、こちらのは案山子というより山立(猟師)との駆け引きといった感じでユーモラスです。
最後は、安心した中立と牝鹿が鹿歌を掛け合います。
動画でどうぞ。
