達谷窟毘沙門神楽 岩戸開き@白山社觀櫻會
さて本日は、先日ブログの厳美大会からの流れで、平泉町達谷の窟にある白山社の春季例祭に行われます觀櫻會から神楽奉納です。
毎年4月29日の祝日に開催される岩手県南宮城県北神楽大会が夕刻5時頃に終わるため、そこから北へ4km程の所にある世界遺産の圏内にある達谷窟毘沙門堂境内で行われる觀櫻會に間に合います。
この日の春季大祭の次第は次のとおり
9:00 献 茶 (於 毘沙門堂)
10:00~15:00 茶 会 (於 御供所)
手嶋宗典社中添え
14:00~ 筝曲奉納 (於 毘沙門堂)
生田流筝糸会
16:00~ 観桜会神事法要 (於 金堂)
御神楽奉納 達谷毘沙門神楽
17:00~ 夜神楽 (於 御供所前庭)
子供御神楽 岩戸入 岩戸開 月見坂の危難 五条大橋
ということで、なんとか間に合った天の岩戸開きについてお伝えします。
その前に、達谷窟毘沙門神楽の由来については定本より
「今から230年ほど前に始められたと言い伝えがあるが資料はない。
明治初期、水沢市北下幅神楽と、大正初期水沢市瀬台野神楽を指導し交流がなされている。
現在の神楽は、昭和四八年、平泉町平泉字上窟の阿部幸吉師匠の指導により復活したものである。
古い庭元のことは不明であるが、現在照井幸男が代表者となり世話している」とあります。
その照井幸男さんが、つい先日他界されました。
平成4年岩手日報社発刊の「いわての郷土芸能」の中にこう記されています。
昭和61年からは平泉幼稚園に通う集落の子供たちに神楽を指導し、幼稚園のお別れ会等の行事で披露し喜ばれているそうだ。
「私達が伝承する時に苦労した思いを、子供たちが大人になった時にさせたくないんです。幼稚園のうちから踊っていれば、そのうち何人かは大人になっても、きちんと演じてくれていると思っています。」と照井幸男は語っている。
それから30年経ち、その幼稚園児たちが立派に神楽を伝承し、現在の胴取は孫の照井久美さんが引き継いでいる。
岩戸開きです。
天の岩戸の前で、天児屋根命が現れて、八百万の神々を呼び出します。
それに応えて思兼命や布刀玉命等が現れます。
続いて,天照皇大神の興味をひこうと天宇受賣命が出ます。
そして、珍しいことに天宇受賣命が天の岩戸の広場に篝火を灯します。
で、天宇受賣命が岩戸の前で天照皇大神を誘い出す舞を優雅に舞います。
めでたく天照皇大神が出現し世の中が明るくなります。
岩戸が開いたところで、千代の御神楽くずし舞となります。
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動画でどうぞ。
