仙台東照宮神楽 巫女舞
さて本日は、仙台東照宮春祭りの続きで東照宮神楽の巫女舞です。
今回このお祭りを訪問する最大の目的は、仙台市内の神楽系統の一つである通町系の十二座神楽を鑑賞したいがためでした。
仙台市内には江戸時代から沢山の神楽がありましたが、その伝承系統から大きく分けて
通町系
丹波神楽系
秋保混合系
が派生して行われてきたということです。(東北歴史博物館研究紀要2)
その通町系の元となった神楽は廃絶しているが、泉区名坂の二柱神社神楽、青葉区堤町天神社の神楽、石切町の瀬田谷不動尊の神楽もその流れである。
その中で、毎年春の祭りに奉斎する東照宮神楽は当時の形をよく残して伝承されている。
前出資料(東北歴史博物館研究紀要2)によれば、保持する演目は
巫女舞、二人巫女舞、幣束舞、弓取り舞、一人種蒔き舞、二人種蒔き舞、鮒釣り舞、あんまとり舞、蛇切り舞、力だめし舞、つるぎの舞
となっているようです。
この日は、本祭での神楽奉納番組でしたが、神楽殿の前に書き出しが出されていましたので上演演目を確認することができました。
これによると夜神楽では蛇切りが上演されたようですが、私は都合でそこまでみれませんでした。
来年の課題とします。
<番組書き出し中、個人名は伏せさせていただきました>
さて、巫女舞です。
巫女舞の始源は、天照大御神が天岩戸に籠った時に、天鈿女命が興味を惹くために舞を奉じたことに発するということです。
なので、今日でも日本全国の神社で式礼の祭りを行う時は、何らかの巫女舞を最初に行うのが今日的通例となっているようです。
神楽殿前に準備された鑑賞スペースには、もう既に満席の状態です。
さて、神楽が始まります。
囃子方の調子は、仙南地方の十二座神楽と合わせて陸前浜の獅子舞等の軽快な音調が渾然となった感があります。
この舞の説明として次の文が配布されましたので、参考までに
「巫女舞 文字通り、巫女の姿で鈴と扇を持って前後三回四隅に、そして四方を一廻りする。
まるで、お姫様が踊るような優雅な舞です、」
神楽舞も最高でありますが、この日をキメたと言わんばかりに、しずしすと散りゆく桜の花が、神楽の風情にひときわ趣向を添えたことが貴重な場に臨むことができた喜びになっています。
動画でどうぞ。
