大森神楽 田村三代@ 第27回衣川神楽まつり
さて本日は、第27回衣川神楽まつりから最期の演目、大森神楽さんで田村三代です。
南部神楽の田村三代記は奥浄瑠璃を底本として創編されたようですが、神楽団体により多少筋立てが違っています。
登場人物の複雑さやエピソードの多様性によるものと思われますが、それが却ってこの演目の人気につながっていると思います。
人皇五十四代仁明天皇の時、鈴鹿の山に天竺の魔王の娘・立烏帽子が篭り、日本国をくつがえそうとしていたと聞き、帝は田村利仁に立烏帽子の征伐を命じます。
征伐に向かう田村三代利光
利光の配下の霞の忠太盛春 舞手は中学生です
伊勢の鈴鹿山に住む立烏帽子です。
利光の呼びかけに応じて出てきます。
〽 センヤー 山の葉 山の葉を エー ヨーサー ヨーサー
見事な姫舞です
利光が立烏帽子と闘いになります。
一枚上手の立烏帽子は利光を組み伏せてこう言います。
自らは大通煉、小通煉、顕妙煉とて三振りの剣を持ちたもう。汝を討たんとすればこの三振りの剣を抜きかければ如何で御身は逃れまじ。さりながら、我が身は夫もなく頼りなし、汝と夫婦にならばや。
さて、達谷窟に大武丸という逆賊が住んでいた。
これを利光と立烏帽子が共に退治に行くことになる。
利光と大武丸の闘いとなるも取り逃がしてしまいます。
立烏帽子の御神楽により正八幡神の加護を得た利光は、岩屋に隠れた大武丸に神通の鏑矢をもって退治します。
めでたく退治がすんだところで千代の御神楽ですが、崩し舞になる前に胴取りさんが撥車です。
最後の崩し舞です。
中学生男子、大変すばらしかったです。
1時間に及ぶ大作の一番でした。
動画でどうぞ。
