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2017.01.27 | Comments(0) | Trackback(0) | カテゴリ田植踊り

中野田植踊@ 藤根地区郷土芸能踊り初め会

今日は旧暦の大晦日、明日は旧正月。なれど昼間には雨が降るほどの温暖な日でした。
旧正月と言えば、昔の行事が伝統的に行われる時期ですが、農事の始まりを告げるものであったり、豊作を祈願する予祝芸能が家ごとに囃して歩いたりという日でもありました。

さて、そこで今日は藤根地区郷土芸能踊り初め会から中野田植踊です。



北上地方の田植踊は、多くは庭田植と座敷田植で、それに田楽系統の春田打がある。
わけても、庭田植踊りは形式的には胆沢の羯鼓太鼓を叩きながら田囃子をするものが多く伝承されている。

かつては、正月に門毎に豊作の予祝として娯楽的に行われていたものなので、正確な伝承記録はないものの、次のような由来がある。

「昔、天明、天保の大飢饉の折に農民の世情不穏であったことを憂い、豊作を祈願して踊り始めたのが始まりと伝えられている。その後、弘化年間より踊りに工夫を加えられて今に至る」と。

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田植踊の形態は、太夫や杁摺りこそないものの、胆沢の田植踊の系譜と見受けられる。
子どもたちが小さな羯鼓太鼓を叩きながら踊ります。
しかしながら、他の踊り手が手に持つ綾棒を時折高く投げ上げるのは春田打ちに代表される田楽の所作のようでもある。


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いずれ、胆沢伝来と思われるこの種の田植踊は、北上市の口内地区から和賀町まで広い地域に伝播継承されていることが大きな意味を持つ。

現今では胆沢地方は田植踊の存続すら危ういのに、これほど多くの田植踊が今なお連綿と演じられているjことに敬服するとともに、より一層の伝承を祈るものである。

IMG_0032_20170127195146208.jpg


動画でどうぞ。


テーマ:伝統芸能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2017.01.27 |

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Author:祭りの追っかけ
祭・・・それは祈り、畏れ、そして縋り付くばかりの信仰、神人共生の歓びの象徴。さて、明日のエネルギーの糧を求めに彷徨おう。

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