稲荷田大権現 正月祈祷
さて、本日は奥州市水沢区稲荷田で、毎年正月2日に行われる稲荷田大権現の悪魔祓いについてです。
この行事が行われているのは、北下幅という地区で明治初年から北下幅神楽という南部神楽が伝承されてきた地域です。
北下幅神楽は南部神楽の範疇に入りますが、この稲荷田大権現は明らかに山伏神楽系の権現舞です。
もともとは、北下幅神楽と稲荷田大権現は別物でしたが、稲荷田大権現の担い手が減少してきたため、現在は北下幅神楽の構成員が伝承するということになっているようです。
祈祷の内容は、最初に天狗が祈祷の祭文を唱えて祓い、次に権現舞を一人で舞います。
次に訪問した家で準備をした水塩酒を持った者と権現様が対になって舞いますが、この時に神楽唄がかかります。
権現舞の人員は、太鼓1名、鉦摺り1名、笛1ないし2名。それに天狗と旗持ちと世話役2名。
例年、北下幅地区内を廻る訳ですが、東北自動車道を挟んで東西地域を隔年で交代で門付けして歩く。
今年は東側を廻る順番となっていて、夕方までに70軒ぐらい廻るということです。
例年雪の中を行列していく風景なのですが、今年は雪も無く、しかも時折小雨が降るという比較的暖かい一日です。
明日1月3日には、水沢区のメイプル西館1階のまちなか交流館で北下幅神楽のこども御神楽とともにこの権現舞も披露されます。
動画でどうぞ。
