達谷窟毘沙門神楽 岩戸開き @金鶏山夜神楽
さて本日からは、10月22日に行われました世界遺産登録5周年イベント「金鶏山夜神楽」のリポートとなります。
この事業は一関市、平泉町、栗原市、登米市の4市町村連携事業としても行われ、正に南部神楽が伝承されている地域を挙げての南部神楽を盛り上げるイベントとなりました。
この神楽イベント、前回までは観客が投票するなどしていましたが、今回は共演会としての趣向となっています。
さて、トップバッターは地元平泉町の達谷窟毘沙門神楽から指導を受けている平泉中学校の生徒たちによる御神楽でした。
頑張ってます。是非続けてほしいです。
続いて、大人の部で岩戸入りです。
その前に達谷窟毘沙門神楽の由来については定本より
「今から230年ほど前に始められたと言い伝えがあるが資料はない。
明治初期、水沢市北下幅神楽と、大正初期水沢市瀬台野神楽を指導し交流がなされている。
現在の神楽は、昭和四八年、平泉町平泉字上窟の阿部幸吉師匠の指導により復活したものである。
古い庭元のことは不明であるが、現在照井幸男が代表者となり世話している」とあります。
その照井幸男さんが、つい先日他界されました。
平成4年岩手日報社発刊の「いわての郷土芸能」の中にこう記されています。
昭和61年からは平泉幼稚園に通う集落の子供たちに神楽を指導し、幼稚園のお別れ会等の行事で披露し喜ばれているそうだ。
「私達が伝承する時に苦労した思いを、子供たちが大人になった時にさせたくないんです。幼稚園のうちから踊っていれば、そのうち何人かは大人になっても、きちんと演じてくれていると思っています。」と照井幸男は語っている。
それから30年経ち、その幼稚園児たちが立派に神楽を伝承し、現在の胴取は孫の照井久美さんが引き継いでいる。
岩戸開きです。
天の岩戸の前で、天児屋根命が現れて、八百万の神々を呼び出します。
思兼命や布刀玉命等が呼び出しに応じて現れます。
そして、珍しいことに天宇受賣命が天の岩戸の広場に篝火を灯します。もう少し夕方だったらいい感じ。
で、天宇受賣命が岩戸の前で天照皇大神を誘い出す舞を優雅に舞います。
めでたく天照皇大神が出現し世の中が明るくなります。
岩戸が開いたところで、千代の御神楽くずし舞となります。
動画でどうぞ。
