小田代神楽 鐘巻道成寺 @中尊寺奉納神楽
さて本日は、小田代神楽で、この日が初演になるという鐘巻道成寺です。
南部神楽でも鐘巻の演目はあるのですが、近年これを演じる団体が非常に少なくなっているだけに貴重です。
話の筋立てはいわゆる安珍清姫です。
南部神楽では、本鐘巻と呼ばれるものの他に道化鐘巻というものもあります。
また、話の展開が胆沢系と一関周辺では多少違っています。
昨年の北辰神社奉納神楽大会で白浜神楽さんが演じていたのは一関系統のものですので比較して御覧ください。
(こちら⇒白浜神楽 道成寺(安珍と清姫)@北辰神社神楽大会)
さて、小田代神楽さんの本鐘巻道成寺といきます。
最初に小坊主が出て場面の説明をします。
それにしても、この小坊主さん、小学生みたいですがセリフが堂々としています。
次に、清姫が恋い焦がれる安珍を尋ねて道成寺を訪れます。
この舞手は、女子高校生ですが、姫舞が非常に秀逸です、しかもスピードがありますので迫力があります。
胆江神楽大会では、宝剣取りの磐長姫を演じました。舞の才能がただものではありません。
瀬台野神楽系統では女舞を姿態舞と称して、非常に重要視されています。
清姫は小坊主と問答し、女の身では寺に詣でることまかりならんと言われ、物狂いになっていきます。
太鼓に結んだ赤い布が鐘の緒を表し、清姫は鐘の緒を打ち振って踊り狂います。山伏神楽と同様です。
舞手の狂った様が狂気に満ちています。上手い!
次に安珍が修行像の姿で現れ、罪により蛇身となった清姫を助けるべく法力によって調伏します。
胴取がとなえます
〽 ちょうや ちょうや 南無三 ちょうや
瀬台野神楽の神楽本では、ここで安珍が清姫を肩車して四方切りを舞うとなっています。
この日は、清姫を肩に担いで幕入りとなりました。
いや素晴らしい一幕でした。
動画でどうぞ。
